不思議の頂上へ登りに行く

特別高いとか眺望があるとか、綺麗な花が咲くというわけでは無いのだが、気になっていた山があった。 東京と山梨の県境にある大寺山という山で、標高は1000mに満たない。 なんでそんな山が気になるかというと、毎年のように登っている大岳山の頂上や三頭山の登山道からクッキリと謎の建造物が見えるのだ。

真っ白いドームの寺院か何かで、一部金ピカのものが光っているような・・・。 毎回荷物を軽くしたいがために双眼鏡を持たずに来てしまったので「ソレ」が何だか確認できずじまいだったのだが、その正体をネットで調べたら、どっかの宗教団体が建てた仏舎利塔だという。 頂上に仏舎利塔がある謎の山・・・これは行かねばなるまい!

 と、思い立ったのは実はずいぶん前の話で、既に登山道からちょっと入って行った事もあったのだ。 そう、あの奥多摩ロープウェーの廃墟を見に行った際に、近いからついでにこっちも登ってしまう予定だったのである。 が、同行者はマジな登山になると思っていなかったようで準備も体力も足りず、わずか15分で弱音を吐いてリタイアしてしまった。 結局その日はもう少し楽そうな奥多摩むかしみちに転進したところで雨が降ってしまい打ち切りという事になったので、無理して登らないのは正解だったのだが、早めにリベンジをしておきたかった。

 今回は一人なのと、ここんとこ運動不足が響いているんでみっちり体を絞りたい、山自体は一時間程度の行程で登頂してしまえるらしいので、登山口のある奥多摩湖畔の陣屋まで自転車でアプローチすることにした。 帰りは時間的に厳しそうなので輪行してしまえばいい。 先週の休みは衣笠山公園(横須賀)まで自転車で行って花見を楽しむ予定だったのが雨でフイになってしまったのでそれを取り返す意味もあった。 自宅周辺の桜はあらかた散ってしまったが、青梅や奥多摩の桜ならば今頃満開だろうという計算である。

 自宅を出発してから勝手知ったる多摩川サイクリングロードを遡上しまずは奥多摩湖を目指す。 意外だったのは昭島や拝島(玉川上水起点)のあたりでまだ桜が満開だったことだ。青梅や奥多摩のあたりで満開だろうとあたりをつけていたのだが、この分だと5~7分咲きぐらいだろうか。
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 判ってはいたのだが、やはりチャリ通回数が減っていることもあって足がよく回らない。大体3時間ちょっとぐらいで奥多摩に着くだろうと甘い見通しを立てていたのだが、途中二俣尾のおいしい黍大福屋のおっさんと話し込んだりしていたこともあって、奥多摩湖の「水と緑のふれあい館」に到着した時には4時間以上経過していた。 それでも冬に比べて日は長くなってるし、帰りは電車に乗ってしまえばいいという気楽さがあるのであまり深刻になることはなかった。

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 結局、陣屋の登山口に着いたのはもう一時になろうかというところ。 幾ら1時間程度で登れるとはいえあまり遅くなるのも良くないので、軽く柔軟をしただけですぐに地下足袋に履き替えて登り始めた。 ところで自宅からここまでの距離は大体60㎞ぐらいだろうと適当に考えていたのだが、実際にメーターを見たら72㎞もあった。 6年前の大渇水の時に丹波山村まで行ったことがあって、往復で160㎞あったのだから当たり前なのだが、どうしてこんな勘違いをしていたのであろうか。 ここで一つ誤算だったのは、GPSに給電するためのUSBチャージャーに入れた充電池が腐っており、スイッチを入れてもGPSに補充されなかった事だ。 このチャージャーを使えば5~6時間稼働時間を延長できるのでで古いほうのGPSを持ってきたのだが失敗だった。 それにしてもエボルタもエコフルもこれまで買ったの物がすぐ寿命が来ている。 使う物の電圧のせいか頻度か判らないが、インパルスのほうが微妙に耐久性が高いような気がする。

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登山口 

 さて、アプローチに自転車というのはこれまで高水山と天覧山で行っているが、今回はその2回よりも距離が長く、標高差も大きい。当然既に蓄積している疲労はずっと大きいのだが、控えている登坂は前二回よりはるかに厳しいのである。10分もしないうちに脹脛や太ももがピキピキ悲鳴を上げ、腹筋や肩までもが痛み出してきた。 大寺山自体は大した高さではないが、いわゆる奥多摩の山にありがちなタイプ(尾根に出るまでの登りが急坂)なので、既に足が疲れている人間には優しくない。

 それでも騙し騙し高度を稼ぎ登っていく。樹林帯の中なのであまり眺望はなく、寄り道や撮影のための停止が無いのであまり時間を食わなくていいのは登り始めが遅かった身には助かる。 とはいえ一本調子の登りというわけではなく、一応やせ尾根があったり、傾斜が緩み踏み跡が不明瞭になってるところもあったりで、一応きちんとした「山」なのだなぁと思い知らされた。

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 奥多摩駅から電車とはいえそこまでは走らなきゃいけないんだからこれ以上はちょっと勘弁してほしいなーと弱気になりかけたところで木々の間から白いナニモノカが見えてきた。 いよいよ頂上だ。 電車とバスで来ていたらもう少し早めに着けたと思うが、思いの外時間がかかり殆ど一時間近くかかってしまった。

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 それまで眺望があまりない森の中の道だったのが、突如として開け全くの異空間になっていた。 頂上は平らで大きな広場のよう。そしてその中心に巨大な白亜の仏舎利塔。 子供のころ代々木にあったモスク(東京ジャーミィ)を見ただけで何とも言えない不思議な気分になったものだが、なんとなくその感覚を思い出してしまった。 なんでもこの仏舎利塔を建てるにあたっては建設会社任せではなく、日本山妙法寺の信者さんが泊まり込んで資材や重機を上げるための道を切り開き、建ててしまったとのことだが、そうした執念のようなものが時を隔ててもこちらに伝わってくるのだろうか。 

 とりあえずぐるりと仏舎利塔の周囲を回ったら4体のそれぞれ異なる仏像が据え付けられているのが分かった。コンパスを持ってこなかったのでちゃんと確認したわけではないが、おそらく東西南北に配しているのだろう。

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仏舎利塔の周りにはベンチや建てたときに使ったであろう何かの巻取りドラムを使ったテーブルがあったので、そこで食事をとることにした。 登っている途中はどんより曇っていて雨が心配だったのだが、このタイミングでたん雲が切れて青空が広がり日が差してきた。 こういうのはなんか歓迎されたようで非常に気分がよい。 大楠山で食べ損ねたカップラーメンが一段と美味しく感じた。

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 食事を終えたらすぐに降りることにする。 2:30というのは他の山だったら下り行程の半分くらいまで済ませている時間帯だ。 いくら帰りは電車とはいえ、奥多摩駅までの道も暗くならないうちに抜けておきたい。足の筋肉も関節もかなり厳しいが、小走りのように下って行った。
 

 急いだ甲斐あってか15時30分前に陣屋に到着、ここでコーラを一本飲み糖分を補充し、奥多摩駅まで戻る。 当たり前の事ではあるが、帰りは下り坂なので速い速い。 とりあえず大寺山までの人力移動ラインは繋がったので、大寺山から鹿倉山に縦走しての目こい湯に降りたら大菩薩から自宅までの人力移動ラインは接続できるな・・・などと考えつつ自転車を分解して袋に詰めるのでありました。

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帰りましょ
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Author:piccoli
 自転車、釣り、スノーケリングにハイキングとアウトドア遊びばっかしてる不良中年です。 主な出没地域は三浦湘南、真鶴に奥多摩周辺。 

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