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奥秩父でテン泊登山(その2~1日目・瑞牆山~)

 南武線分倍河原駅で京王に乗り換え高尾に向かい、そこからまた中央線松本行きに乗り換えて韮崎を目指す。  高尾までは立川から中央線に乗るよりも距離的には短いしちょっとだけ安いのだが、序盤は乗り換えが多いのでうたた寝もできない(以前危うく高尾を乗り過ごしそうになったことがある)。

 もちろん最終地点までは立川から特急スーパーあずさに乗った方がゆっくり出発でいいし時間は短くていいのであるが、山小屋代をケチっている人間が特急料金を払うわけないのである。 それに鈍行なら高尾から2時間近くあるのでガッツリ居眠りできるな・・・という計算なのだが、乗った車両はなぜか微妙に新しく、居眠りしやすいボックス(向かい合わせ)シートではなかったのであった。 

 ボックスシートなら空いている時はかなり無茶な居眠り体制を取れるのであるが、普通のロングシートだと居眠りもブツ切りだ。 そうなるとこの長距離はなかなかキツイ。 これまでの山行では南アルプス(甲斐駒)の甲府、大菩薩の塩山と甲斐大和が遠く、それ以外だと入院してる友人の見舞いに石和温泉まで行ってウンザリしたことがあるが、韮崎はそこよりもさらに遠いのだ。 

 ぼんやりした頭のまま、韮崎駅に降り立つ。 バスの時間を勘違いしていたのだが、出発までまだ40分以上ある。  手持無沙汰なので自販機のコーヒーでも飲もうかな、としていたところ、リュックを背負った60後半~70代前後と思しき男性に声を掛けられた。なんでも自分も瑞牆山に登るのであるが、バスを待っていられないのでタクシーに乗っちゃうから一緒にどうか、というのである。

 実にありがたい事だが、おそらく目的地までは概ね1万。 割り勘だと5000円である。 さすがにそれはキツイな・・・と二の足を踏んでいたところ、「どうせ一人でも同じなんだから(自分が1万円出すんだから)付き合え」との申し出である。 さすがにそれは申し訳ないので、かかるバス代の分(2080円)だけは負担させていただく、と言ったのであるが、この男性はガンとして受け取らないのであった。 結局ロハで、予定よりも30分早く瑞牆山荘までやってきてしまったのであるが、嬉しいやら申し訳ないやら。

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スタート地点 みずがき山荘


 この男性の厚意に感謝しつつ、俺もいい年で若い者におごる位しなきゃいけないのにあまりに貧しくしてるのはいかんよなあと微妙に自責の念に駆られながら、GPSのスイッチを入れ行動開始。 まずはスルーしてもいいのだが、山の神様である里宮様にお参りしておく。

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里宮様

 祠の前にポコンと白いきのこが生えており、それはあの破壊天使ことドクツルタケちゃんなのだが、何となく山の神様というか精霊からキツイ警告を受けたような気がしないでもない。 なぜかいきなりここで満タン充電したはずのカメラがバッテリー切れを起こしたので電池を交換。 リュックを背負い直し再び歩き出す。  里宮様の先に進むとちょっとした稜線に出て、瑞牆山の展望がドーン・・・・と、昔は広がっていたのであるが、今はカラマツが伸びて隠されてしまっているのであった。

 仕方なくそのまま登高を続け、出発から1時間ほどで富士見平小屋に到着。 ここでテントを設営するので手続きをしてテンバに移動する。 尿が近い性質なので本当は匂いが届かない程度で便所の近くが良いのだが、小屋に近いところはすでに埋まっており、やや奥の方に設営することにした。 木の根っこで少しゴツゴツしているが、概ね問題は無い。 出発前に一度公園でテントを張る予行演習をしたので設営は極めてスムーズに進んだ。 多少慣れたのもあるが、アライのエアライズは思いのほか設営がしやすい。 設営したテントに寝袋、マット、炊事道具、防寒具などすぐには使わないものをポンポン投げ込み、アタックに使う行動食や雨具、ハイドレーション、地図をサブザックに移す。

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わしの寝床


そしていよいよ初日の目的地、瑞牆山に出発! ハイドレーションには富士見平小屋の水場で汲むことにしていたのでちょろっとしか水が入っていない。 今日は距離は大したことないしカップ麺も作らないが念のため2リットルたっぷり詰めておこう…と、水場への階段を降る。

 水場には太いパイプからポリバケツに通水されていて、ポリバケツから細いパイプが4本出ていて一度に4人が給水できるようになっている。 そしてハイドレーションのフタを開けて水を汲むと・・・冷たい!! 甲斐駒の湧水も冷たくおいしかったが、これはなんか冷たさが尋常じゃない。 表面に張った氷を割って手を突っ込んだような冷たさだ。 満タンにしたハイドレーションの外側が見る見るうちに結露していく。 ついでに顔を洗ってみたが、顔がしばれるような冷たさで寝不足気味のアタマが一気にシャキーンとしてしまった。

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水場

 甲斐駒でもそうだが、うまくて冷たい水がゲットできると微妙に得したような気持になる。 ちょっと飲み過ぎたのでトイレで体内水分を排出しながら、うむうむ、山梨と俺はすごく相性がいいのかもしれんな、とひとりごちてようやく瑞牆山へと踏み出した。登山道の脇には長雨の影響かキノコが多い。

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キイロホウキタケ(毒)

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美しい苔 大菩薩でもそうだったが、奥秩父は苔が元気だと思う

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初っ端から長い下り

 富士見平からは天鳥川の源流部を通るので最初少し登ってから長い下りになる。 微妙にまた「高度が勿体ない…」気分になるが、天鳥川の綺麗な流れを見た。途端すぐにセセコマシイ考えも洗い流された。 人がいるからやらないが、ちょっと掬って飲みたくなるような清冽な流れだ。 ぴょんぴょんと石を渡って渡渉すると、すぐ先にはパカッと割れた巨大な丸い岩「桃太郎岩」が現われる。

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天鳥川源流


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桃太郎岩


なるほど、中からせんとくんみたいな顔をした桃太郎が飛び出して包丁を真剣白羽取りしてきそうだ。

 ここでどうしたわけか、さっき替えたばっかなのにカメラがまたも電池切れを起こした。 しょーがねーな、中国製の安物サードパーティーだし、2年前のだしいいかげん劣化してるか、と新品のに交換しようとしたところ・・・・無い。
 カメラケースに入れておいた予備バッテリー3つのうち、よりによって新しい2つが無くなっていた。 里宮様の辺りで交換した時に落としたか、それともずっと半開きにになっていた時に飛び出てしまったのか。  満タン充電していてもいきなり電池切れの表示が出た後でもしばらく放置すると復活したりすることもあるので、仕方なくさっき切れて仕舞っておいた残り一つを差し込むと普通に起動したのだが、それでも今日明日の2日間をいつ切れるかわからない劣化バッテリーで凌がねばならないのは困った。 よほど素敵な光景が出てくるまでシャッターを切るのは我慢してもたせねばならない。 また一つ余計な重圧が増えてしまった。


 バッテリーへの不安を宙づりにしたまま行動を再開。 そして、桃太郎岩脇の階段を過ぎたあたりから本番と言うか、核心部という感じで道が険しくなり始める。
登山道は狭く、両脇に岩稜がせり出して来たり、段差が大きくなっていたりで手を付きたいところが出始め、ついには鎖場やロープ場が断続的に現れた。 これではストックも邪魔になるので畳んでザックに括り付ける。 ただ、こうした難所も基本樹林帯なのと、この鎖場も「この鎖が無いととても登れない」「うっかり手を離して足滑らしたらそのまま数百m下に転落」と言ったものではなく、岩がすべすべだから念のために着けておいたといった感じで、正直言って宝剣岳ほどの恐怖感は無い。 そんな場所でもチェーンやロープの破断&多重巻き込み事故を防ぐために一人が通り終わるまで待たねばならないので小渋滞が度々発生する。  そうすると嫌でも小休止を取ることになるわけで、コースタイムを大幅に縮めることもできないかわりに、バテる事も無く余裕を持って進めるのだった。 

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ヤスリ岩

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クライマーがいる

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小渋滞


ヤスリ岩の辺りを除けば頂上の岩場までずっと樹林帯が続くので眺望が効かず、その辺の高さまで登ったのかなかなか実感できないが、満足げな顔で降りてくる人たちとすれ違うことが多くなってきたのでおそらくもうすぐ頂上なのだろう。 中には笑顔で「もうちょっとですよ」などと言ってくれるおじさんもおり、頂上間近なのは間違いなさそうだ。

 最後にちょっとした鎖場をこなし、樹林が切れ上のほうの視界が開けると大勢のにぎわいが感じ取れ、山頂標識が見えてくる。そして12時24分、瑞牆山に登頂!

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最後の鎖場

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ちょーじょー

晴れの予報通りではあるが、ややと雲がちで富士山、南アルプス、八ヶ岳方面には雲がかかってしまい遠望はイマイチだ。 それでも明日の目的地である金峰山やその向こうにある国師ヶ岳方面の峰々や、途中で通過したヤスリ岩や北杜の街並みがはるか下の方に見えてなかなか高度感がある。 山頂のゴツゴツした岩場の南側は下はスッパリ切れ落ちているのでなかなかスリリングだ。

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 山頂は人気の山だけあって凄い人出なので、湯を沸かしてカップラーメンを食べようにも安定した場所に置くのも難しそうだ。とりあえず今日の昼飯は軽くオニギリだけにしておいて正解だった。 朝も軽く調理パン一個、ここまでも行動食にドライフルーツをちまちま齧っただけなのだが、それほど腹は減っておらず物足りなくなるようなことは無かった。

 混んでいる山頂でもあるし、雲が晴れそうな感じも無いので明日に向け早く準備をして寝てしまおう、と瑞牆山も早めに撤収することにした。 一つ気にになったのが、山頂の混雑のせいで三角点が見当たらない事だった。 三角点コレクトをしているわけではないが、ほんのちょっぴり画竜点睛を欠いたような気がしないでもない。

 先ほども書いたが下りは樹林帯の中で、まだ紅葉の時期にも早いのであまり立ち止まってシャッターを切ることも無くて済む。 これが以前の大菩薩のようにカラフル紅葉だったりすると時間もバッテリーもやたら食ってしまうのだが、初日にして残量が危なくなってしまっている自分にはむしろ好都合だった。 間違いなく明日の方が沢山撮りたくなるような光景が現われるのだ。 途中、中学生が悪戦苦闘している鎖場の脇をショートカットして進んでびっくりさせたりしつつ、ぐんぐんと下って行く。 そういえば下から瑞牆山の山頂を捉えたいい写真が撮れていないなあとちょっとだけ不満だったのだが、先行の中高年グループに一か所だけ窓が開いたように瑞牆山が見えているスポットを教えてもらい撮影。 往路でも通ったはずなのだが、キノコに気を取られていたのか、下を向いていて気づかずに通り過ぎてしまったようだ。

 概ねコースタイム通りにテン場に帰った後は、明日の準備をしてから早めに晩飯を食い、たっぷりとストレッチととマッサージをして日没と同時に早めに寝袋に入り込んだ。  ところが近くのテン場で割と遅くまで話し込んでいる大学生と思しきグループの声が気になってなかなか眠れない。 いつもなら耳栓を持ってくるのだが、うっかり忘れてしまったようだ。 おまけに何故か尿意が短周期で襲ってきて、真っ暗の中ヘッ電頼りにトイレまで行って放尿してから1時間も経たないうちにまた尿意で目が覚めてしまったりした。たまーにこういうことがあるのだが、よりによってアタック直前にこういうことになることないのに!と悶々として睡眠はぶつ切りになりながら夜は更けるのであった。
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コメント

非公開コメント

No title

Piccoliさん、こんにちは。

> 60後半~70代前後と思しき男性に声を掛けられた。

なんともぐっとタイミングでしたね。ただ2千円は受け取ってくれた方がむしろ気持ち的に楽ですね。

そういえば金峰山も大弛峠から登る場合(大弛峠へ下る場合)タクシーってことになってしまって、こういうとき単独はつらいですね。
3人ぐらいいれば1万ぐらいどおってことないけれども。

No title

MorosawAさん、こんばんわ。

大弛峠のタクシーは時間通りに降りられれば事前の予約乗り合わせで行けるからいいんですけどね。 1人だけ呼ぶとなるとさすがに・・・。 

笠取山の作場平もそうですが、、タクシーじゃないと行けない所は乗り合い路線作ってほしいですわ
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Author:piccoli
 自転車、釣り、スノーケリングにハイキングとアウトドア遊びばっかしてる不良中年です。 主な出没地域は三浦湘南、真鶴に奥多摩周辺。 

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