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憧れの南アルプス! 甲斐駒ケ岳(2967m) 2日目(後編)

 山頂1



いやった!ついにやった!
思わずガッツポーズが出る。グッグッとこぶしを握って脇を締めたり、天に突き上げたり。
そして山頂の標識に抱きつく。 近くにいる登山者に写真を撮ってもらうと、ふと気になっていたことを思い出したのでザックをおろした。 

GPSはまだ作動しているだろうか。 初日の40分と山荘から仙水峠までと、仙水峠から駒津峰を経由してここまで・・・。 日の出待ちの時は止めていたがそれでも4時間以上は使用しているだろう。 ザックの雨蓋のジッパーを開けて見るとGPSはけなげにピコピコと青いライトを点滅させていた。 山頂ではゆっくりするつもりなのでいったん電源を落とす。

そして改めて周囲を見渡すと・・・。まあなんという景色だろうか。 鳳凰三山のオベリスクの後ろには富士山がくっきり浮かび上がり、 第二の高峰北岳とその隣の間ノ岳も「オラオラ、お前のいるとこよりまだ高いぞ」とばかりにそびえている。すぐ隣の仙丈ケ岳も改めて高さを感じさせる。 はるか遠くには中央アルプスや御嶽山、それから右に目をやると北アルプスの山々が見え、中のひとつはシスパーレ峰のように「ツン!」と突き立っている。 アレが槍ヶ岳か。 そして東にはボコボコとした山塊・・・八ヶ岳だ! その中でも一番高いはずの赤岳が明らかに自分より低いところに見える。 そしてさらに東に控えめに奥秩父山塊の山々(金峰山とか瑞牆山)が・・・。

山頂2

山頂3
鳳凰三山と富士山 くっきりと空気の層があるのがわかる 2500m前後の標高?

山頂5
北岳と間ノ岳右端は悪沢岳と赤石岳

中央アルプス
中央アルプス 右側のごつごつしてるのが木曽駒とか宝剣岳 左は南駒ケ岳と空木岳

御嶽山
御嶽山(おんたけさん)

北アルプス
ちょっとわかりにくいけど真ん中の鋭いトンガリが槍ヶ岳


北アルプス2


八ヶ岳
八ヶ岳

奥秩父山塊
奥秩父


・・・360度遮るもののない大展望! ふと真上を見ても巻雲ひとつ見られない。 ただの快晴でなく、3日前の台風が空気中の塵を掃いていってしまったのだろう。 恐ろしく澄んだ空気のおかげで信じがたいほどの眺望を得ることができた。 富士山の悪天候を取り返しておつりが来るというものだ。

そういえばヤマレコでは三角点とは別に「本当の最高地点がある」と聞いた。 たぶん目の前にあるどんぐり型の岩がそれだろう。 よく見るとステップが切ってあるので登っててっぺんに手をついて写真を撮った。それだけではやはり物足りないので他の登山者に写真を撮ってもらう。 交代でその人も登って自分がシャッターを切った。
最高地点

山頂6

 一通り写真を撮ったら、今回の裏テーマ「山頂でラーメン」を開始する。 今年の冬は何度か山行したものの、より美味しくだべられそうな雪の本社ヶ丸では時間切れ、鷹ノ巣山ではサンドイッチをチョイスしたため食べられず、その後もなんか食欲が無かったり下山後に飯の予定を入れてたりで山頂ラーメンが途絶えていた。 時間はまだ早いが朝飯からもう4時間以上たっているのでライフサイクル的には昼飯で問題あるまい。 バーナーで湯を沸かしラーメンを作った。
ズゾゾゾゾとすすっていると、見覚えのある黒い服の女性が上がってきた。電車の中で一緒になったあのご婦人だ。 食べてる途中だが健闘をねぎらい、山頂での記念撮影係のを引き受ける。教えるとノリノリで最高地点の岩にも登っていった。 食い終わってバーナーやコッヘルを片付けていると、山小屋で同宿の中高年の団体もぞろぞろと登頂してきた。 当初の予定では巻き道を使うつもりだったが全員直登コースで登ってしまったらしい。 年齢を考えると大健闘といえよう。 このグループの記念撮影を終えると次はどっかの大学サークルも次々に頼まれ、にわかに撮影係になってしまった。

三角点
忘れないうちに三角点

 あまりに居心地のいい山頂だったため思わぬ時間を食ったが、そろそろ摩利支天に向かわねばなるまい。 上から見たところ鞍部から摩利支天までは鋭いナイフリッジのようだが、ヤマレコで登頂者の記録を読むと「是非行って!何とかなるから!」という熱いお勧め。自分的にもあの多部ちゃんの出てた南アルプス天然水のCMで
ド迫力の存在感を見せていた摩利支天は是非登っておきたい。 積雪があったとはいえ同じくとんがった岩峰である稲村岩は敗退しているのでそのリベンジ的な意味もある。山頂の祠に一礼すると(でもお賽銭は入れない)非常に満ち足りた気持ちで甲斐駒山頂を後にした。 時刻は9:30。

山頂神社
山頂神社の祠

と、摩利支天に行く前にもうひとつの小ピークである長野県側の駒ヶ嶽神社にも行っておこう。 サクサクと5分ほどで進み、パンパンと手を合わせておく。二拝二拍手一礼とかすっかり忘れているがそれは勘弁してもらおう。なぜかここでは5円玉を供える。 おっとここでGPSの電源を切っていたのを思い出した。危ない危ない。
駒ヶ嶽神社
長野県側の駒ヶ嶽神社本社
駒ヶ嶽神社2

なんか真っ黒い石の柱がボコボコ立っていたり、錆びた刀のオブジェがあったりなかなか異様な雰囲気でよろしい。 ちなみによりハードな黒戸尾根から登ってくるとここが頂上に見えるらしく、やった!着いた!と思うとさらに先に本当の山頂の祠がこんな風に見えて大変がっくり来るんだそうである。
駒ヶ嶽神社3
神社を後にしてザレ場を下っていく。 なるほどズリズリとずり落ちていってしまい踏ん張りがきかない。日も高くなって照り返しもきついから真夏にこのルートで登るのはかなり消耗しそうだ。今年冬の清八山~本社ヶ丸で雪の照り返しを受けてサングラスの必要性を感じたものの、その後富士山までサングラスを導入することは無かった。今回晴天の予報だったので持ってきたのだが、普段登る奥多摩や丹沢の山の倍近い高度に加え花崗岩質の真っ白い砂の照り返しではサングラスを持ってきて正解だ。

摩利支天1
白いザレ場を行く

摩利支天2
ふと振り返る。 空が青い

摩利支天3
分岐

巻き道と摩利支天の分岐を曲がり(ちなみに悪天候だとこの分岐で道を見失うことがあるようだ)しばらく行くと、先日の台風の置き土産か、岩の割れ目からちょろちょろと湧き水が流れていた。 よく澄んでいるし触ってみると冷たい。 この辺野生動物なんていないだろうし、山頂でウンコする不届きものもちょっと考えにくいので飲んでみると、うまい!!!! ただの天然水ではない甲斐駒山頂直下2900mの南アルプス天然水!なんと言う贅沢だろうか。 塩気の多いカップラーメンを食べた後でのどが渇きだしたことを差っぴいても絶品の水であった。

摩利支天4
南アルプス天・然・水♪


 とはいえ、いつも出ているわけではなさそうなので、この湧き水を計算に入れて持っていく水の量を減らすとかはやめたほうがいいだろう。

自然の恵みに更なるパワーをもらい摩利支天へ歩を進める。岩稜帯がけっこうきつそうなので、鞍部の岩陰にザックをデポしカメラだけもって行くことにしたが、厳しいナイフリッジのよう見えた岩稜帯は天辺がV字型にへこんでちょうどよい通り道となっており、前を向いている限り思いのほか恐怖感も無い。が、ふと振り返ると高度感がすごい。 特に甲斐駒の裏っ側のざっくり切れ落ちた岩壁(赤石沢奥壁?)がこちらを向いており、背筋が冷たくなるようだ。

摩利支天5
ひょええええ

あまりネガティヴなことは考えないよう先を進むと神社にあったような錆びた刀のオブジェが見えてきた ここが山頂だろう。 先行の兄ちゃんが小さな祭壇に手を合わせているのも見えた
摩利支天6

摩利支天7

トレースは崖のほうに切れてしまっているので祭壇と一体化しているような岩をまたぐように越えて前に立った。10:19、摩利支天登頂! ん?阿修羅のような三面六臂の像があるぞ。摩利支天て阿修羅と戦ったんじゃなかったっけ…?
しかしまあ、深く考えても仕方ない。 先行の兄ちゃんと交代でガッツポーズで記念撮影。 摩利支天峰の祭壇はバックに甲斐駒山頂が入るのがとてもカッコいい。

摩利支天8

摩利支天9
北杜市?甲府市? とにかく下の町

摩利支天10
露出補正したらおっそろしいほど鮮烈な青になった


あまりのんびりしていると帰りのバスが心配になるのでそろそろ摩利支天から下山することにする。終バスにさえ間に合えばトラブルにはならないのだが、終バスだと家に戻るのが非常に遅くなってしまうので、なるべくなら1:30のバスに間に合わせたいのだ。 最初の登頂時点では余裕だったが、甲斐駒の山頂で1時間も取ってしまったので摩利支天に周ったら結構ぎりぎりになってきた。

摩利支天11

岩稜帯を下るとまたザレ場だ。 滑って転んでも痛くは無いが、富士山の砂走りのように直降下できないのでもどかしい。 

ザレ場

ザレ場をしばらく進んで摩利支天・巻き道分岐までやってくると今度は進行方向に自分が通った直答コースが見える。「よくあんなとこ登ってきたなあ」と我ながら驚嘆してしまう。 こうやって自分が通ったルートを別の角度から見えるのが甲斐駒の醍醐味だろう。

直登コース遠望

巻き道コースを進んで六方石に着くとすこしホッとした。とりあえず数十m滑落するような危険地帯からは抜け出したわけだ。 ここからきつい駒津峰の登り返しだが、自分が摩利支天に回っている間に例の中高年団体は下山を開始していたらしく前を進んでいた。  

 遅れを取り戻すように駒津峰の登り返しを進み、中高年登山者を追い抜く。ふと駒津峰の途中から振り返ると直答ルート核心部がよく見えた。 今から山頂に進む人はやはり不安になるようで、六方石から駒津峰の間、「直登ルートはどうですか?」という質問をたびたび受けた。 もちろん、仙水小屋の受け売りと、自分の体験をミックスした上で直登ルートを勧めたのであるが・・・。

駒津峰から
中央やや上に登山者がいます。

駒津峰から2

 それにしても人間てのは現金なもので、登る途中は「鎖付けといてくれてもいいんじゃないの」と思っていたのに今駒津峰から眺めていると「うん、やっぱし達成感あるし鎖無いほうがいいね」と考えてしまう。 もちろんクリアできる体力の裏づけがあってのことだろうが、願わくば次にやってきた時にも「鎖無い方がいいね」と言える状態でありたいものだ。

 駒津峰には摩利支天分岐からコースタイムより5分ほど早く着いたらしい。 ここからは下りっぱなしだが、後はどれだけ時間を稼げるか。ここからは来た時の仙水峠ではなく双児山を経由するルートだ。 登りと違うルートを使いたいのもあるが、このルートで行くとバス停までほぼ直線のルートなので10分近い短縮ができるのだ。
下り


 駒津峰の下りの途中から樹林帯となり、眺望もあまり利かなくなってくる。とにかく早く降りることだけに集中したいのでこれはむしろ望むところだった。 心と時間にゆとりがあれば高山植物や鳥にも目が行っていたのだろうが、これはもう少し体力と植物をめでる精神的ゆとりを磨いてからということだろう。

双児山

 双児山には12:08に到着。 摩利子天からずっと自分の前を先行している兄ちゃん(写真の青シャツの人)は翌日仙丈に向かうとのことで「早く降りてもビール飲むしかやることないから早く降りなくてもいいな」と言っていたのだが、足は恐ろしく達者で双児山からしばらく下ったところで見えなくなってしまった。 双児山の中腹あたりからより背の高い木が増え、「普通の山道」になってくる。 ずっと「もし足を踏み外したら・・・」「滑落したら・・・」と神経をすり減らすようなところを歩いてきたが、ここまできたら転んで骨を折ることはあってもそう簡単に死ぬような目にはあわないだろう。 とにかくもう自分が大失敗するような場所ではないのだ。

 時折時計で時間を確認しながら急ぎ足で降りる。 バスの時間には十分間に合いそうだ。 木々の間に小屋が見えたと思ったらそこはもう北沢峠であった。1時15分、北沢峠に到着。ここで僕の甲斐駒遠征は実質的なゴールを迎えた。

無事下山!

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コメント

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No title

Piccoliさん、こんにちは。

甲斐駒ケ岳登頂、おめでとうございます!

富士山の写真、素晴らしいですねえ、空気の層が見えるのが何とも言えないです。
私が登った御嶽山も見えるし・・・。

それにしても素晴らしい絶景ですね。これに比べたら、今年の私の北アルプスなんぞ、霞んでしまいそうです。

まだ私よりずっとお若いし、今後ますます楽しめそうですね。
私も富士山は3回登っているんで、「来年は北岳かなあ」とか漠然と思っています。

北岳

MorosawAさん、こんばんわ。
本当にこの17~20日は信じがたいほどの好天で、これを基準にしてしまうとよほどコンディションがよくない限り不満が残ってしまいそうで・・・。ただ、これ並に空気の澄んでるのを求めようとすると後はもう冬しかないんですよね。ただ、そうすると2000m級以上だとリスクが跳ね上がるんですよね(汗)

北岳はやはり2位の高峰ということで目標としては申し分ないですよね。 特に7月は肩のテン場周辺が花畑になるようですから、時間の都合さえつけば写真の好きなMorosawAさんにもベストな選択かと。
プロフィール

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Author:piccoli
 自転車、釣り、スノーケリングにハイキングとアウトドア遊びばっかしてる不良中年です。 主な出没地域は三浦湘南、真鶴に奥多摩周辺。 

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