スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

三ツドッケ(天目山・1576m)~山賊のアジトへ~ 

 前からちょろっと気になっていた三ツドッケに行く事にした。

何年か前に山賊(高齢単独行登山者を狙った強盗)が現れたと局地的に話題になった山である。
詳しくはこちら↓を参照されたい。


犯人は懲役10年という事で模範囚ならそろそろ仮出所している頃であろうし、まさか根城に舞い戻っているという事は無いと思うが、なかなかスリリングな山行になりそうではないか。

 ちなみにここは酉谷山、蕎麦粒山、川苔山といった長沢背稜の他の山々とセットで登られる事も多いのであるが、そうすると距離は一気に伸びて日帰りでは厳しかったり、帰れたにしろずっしりと疲労が溜まる事となり翌日の仕事にも差し支えそう。そういうわけで日和ってヨコスズ尾根のピストンにした。

 当初はバリエーションルートである細倉橋~笙ノ岩山~蕎麦粒ときて三ツドッケに周る縦走ルートも考えたのだが、奥多摩駅前の「こうらく」という喫茶店の肉天定食が大変おいしいらしい、という噂を耳にしてどうしても食べたくなってしまい、帰りがけに食べるにはある程度早く下山する事が必要なのでコースを切り詰めたのだ。 脚力に劣る人間は何かやろうとしたら何かは諦めなければならないのである。

 そんなこんなで奥多摩駅発東日原行き二本目のバスに間に合うよう3:50に起床。 前日早めに布団に入ったのだがなかなか寝付けなかったので眠い! 電車の中でもバスの中で寝ようとしたが、綺麗に寝落ちできず、いつまで経っても頭がスッキリしないままだ。

手作り道標


 足元がふらつくほどの眠気ではないが、この状態だと登るにも力が出ない。奥多摩の山は大抵の場合取り付きから尾根筋に出る序盤がハードなので(稲村岩尾根のようにゴールまでずっと急登ってのもあるけど)、体が目覚めるまではスピードが出ない。 それにここのところ体重が増えてしまっているので体の切れも悪い。

 登山道はしっかりしているし分岐もない判りやすい道なのであるが、地図を見てもどのへんまで登ってきたのかはっきりしない。 「この先鉱山区域なので立ち入り禁止!」なんつって仕切りのフェンスも立っているのだが、肝心の地図にそれが記載されていないという・・・・。

このフェンスを過ぎたあたりからしばらく登山道の脇の木がまばらになり、明るくなってくる。この辺は丸太の階段の痕跡があるのだが、丸太は腐っているしジョイントの金具が飛び出しているといった具合で補修がされていない。 予算の問題もさることながら、ほとんどの人は川苔山か鷹ノ巣山へいってしまい、健脚の登山者は三ツドッケに行くにしろ酉谷山~蕎麦粒山~川苔山と長沢背稜を縦走してしまうため、ここをルートに取る人が少なく整備が後回しになっているのだろう。 それでも苦痛を感じるほどの悪路ではないので気にせず進む。

 ようやく調子が出てきた・・・と思ったあたりで右手側の杉林に冗談のような杉の木に遭遇した。

ねじれ杉

これを大々的に宣伝すれば東日原の観光名所になりそうな気がしないでもないのだが・・・・・。

 この杉のあたりから登山道には分厚く落ち葉が積もり「落ち葉のラッセル」のようになる。こう書くと大げさだが、実際のところはお馬さんのトレセンのウッドチップのようにフカフカのクッションが効いて快適だ。そのうちに右側も杉林から広葉樹に変わり、新緑の葉があまり出ていないので眺望も利いてくる。

 地図上では「滝入の峰」と呼ばれるピークがあるのだが、そちらへ向かうはっきりとした分岐は見えないのでそのまま前進すると、小さなコル(鞍部)のようになって両側が切れ落ちている場所にたどり着いた。 特に名前がついているわけではないようだが、ここだけ今までの比較的お気楽な道と違って滑落の心配があって怖そうだし、両側の眺望が確保されているし、個性的な岩があるし、風通しが良くて寒いし、通る人の記憶に残りそうな場所だと思う。
コル

 この両側が切れ落ちた鞍部を過ぎたあたりから道もやや緩やかに、そして木々の並びがゆったりとしてきてより日当たりが良くなってきた。 バス停に降り立ったときは心配になるくらいどんよりした雲が立ち込めていたのだが、太陽も出てきてぐっと気分がいい。 この辺は榧ノ木山と同じく栗の木が多いのか毬栗がたくさん落ちている。 既に標高は1000mを越えてまだ冬が残ってるような気温の為か、この辺の木々はまだ葉が出ていないのだが、何箇所かくす玉のようにもしゃもしゃとした緑の玉ができている木がある。 おそらくヤドリギだろう。

ヤドリギ

 鞍部を過ぎてから一杯水避難小屋までは比較的緩やかだし、恐怖を感じるような場所はないし、鳥の鳴き声は多いし、テンのうんちはそこかしこに落ちているしで、川苔山と同じく「やさしい自然」をとっくりと感じられるいい道であった。なんというかトトロとかエルフとか出てきそうな感じというのか・・・同じ関東の山でも森がちょっと荒れ気味の丹沢とは違って味わいがある。 今はまだ山に春が到来していない感じだがその分眺望が利いているし、5月になったらなったで豊かな緑、秋は紅葉(黄葉)が楽しめそうだ。

倒木

一杯水避難小屋

 途中結構な倒木が登山動を塞いでいたりしたが、いい感じでカットしてあり気分よく通過。体の切れが悪いせいで標準タイムからだいぶ遅れたものの10:25に一杯水避難小屋に到着した。 ここが数年前単独行愛好家を恐怖のどん底に陥れた「三ツドッケの山賊」の根城である。

一杯水避難小屋2

 
 なんとなくドアを開けて入ってみると板張りの床は綺麗に清掃され、救急箱、非常時用の粉末ポカリ、汚いけど毛布などなどが常備されたそれは立派な避難小屋だった。 マットとシュラフさえ持っていけば快適な睡眠が約束されそうである。ノートが置いてあったので名前とヤマレコのIDと二言三言書き付けておいた。

 そして一息ついたところで登高を再開。 地図によるといったん西(七跳山方面)へ向い、稜線に出てから折り返して山頂へ向うようだが、小屋のすぐ脇に↑天目山山頂方面という小さな標識と踏み痕がある。どうやらこっちが山頂へ向う直登ルートのようなのでこっちに進んでみた。 西のほうを向くと大分巻き道のように遠くへ向っているようなので一気に標高を稼げそうな感じだが、なかなか山頂が近づいてこない。

 山頂と思しき岩がゴツゴツしたピークに着いたのだが、木が茂ってあまり眺望がない。たしか眺望目当てに山頂の木を違法伐採して捕まったおっさんがいたとのことだから山頂はここではないはず。さらに進むと西の方にもっと高いピークが見える。 どうやらあれが「真ピーク」なのだろうが、地図上の等高線で見るよりはるかに向こうが高そうに、そして遠くに見える。 仕方なくそのまま進み斜面を降りるが、ここは足場が悪くストックをしまうべきだった。 
第1ピーク

 そういえば「三ツドッケ」 て岩のコブが三つあるからそういう名前がついてるとのことだから、ここと山頂とあと一つあるんだろうか。なんてことを考えつつ最後の急峻な登りを進む。 頂上に近くなると木がなくなり視界が開けてくる。 おもむろにカメラを取り出し、動画モードで撮りながら頂上を踏んだ。

 

 違法伐採を褒めてはいけないのだが、おかげで真西の方以外、大体300度くらい視界が開けている。 春の霞と雲で富士山は見えないが、北の秩父の山々、東の方には蕎麦粒山、川苔山、南東には御前山や大岳山もよく見える。 川苔山と同じく周りがみんな「山山山!」という感じで、都会というか人間の構造物の気配があまりしないのは深く自然に抱かれているようでなかなか気分がいい。 長沢背稜の山の良さと言うのはこのへんにあるのではなかろうか。
山頂から1

山頂から2

山頂から4

山頂から3


 今日は山頂ラーメンをやらないのでポケットから甘納豆を取り出して軽くエネルギー補給した。 やや風が強いが日差しも強いのでそれほど寒さを感じない。 もう少し山頂でのんびりしたいのだが、今日は早めに降りたいので後ろ髪を引かれつつ下山を開始。
 下山は赤線で引かれている「一般ルート」だが、直登ルートに比べてそんなに長いのだろうか? 下りだからというのもあるが、それほど変わらないような・・・。 スタスタと快調に降りて一杯水避難小屋に戻った。 そういえばこの辺に「一杯水」という名の湧き水が出てるはずなのだがどこなのだろうか。 早く降りなければいけないのにうろうろ避難小屋の周りを回ったのだが、見つからなかった。 後で聞いたら川苔山方面に自分が探しに行ったより1分ほど歩いた先にあったらしい。 なんともハンパなことをやって無駄に時間を使ってしまった。

 ここからは猛スピードで降りるつもりだったのだが、なんか小動物が木の洞に逃げ込んだ気配を感じて道草を食ってしまったり、花を愛でていたりとしているうちにやっぱり標準タイムをオーバーしそうになってしまった。 そもそも自分は関節が硬いのか下りがトロイのだった。
 
ナガバノスミレサイシン
ナガバノスミレサイシンというらしい。 御前山だとカタクリに会えたんだけどね。

 やばいやばいとあわてつつ、1:35のバスに間に合うように下りはほとんど小走りになった。 無理をしたので膝もカクカクになりかけたが、何とかセーフ。1:30にバス停に到着した。


手作り道標
無事下山

 バス停には酉谷山から通行止めになっている酉谷の登山道と小川谷林道を突っ切って降りて来たというつわものの登山者が待っていた。 なんでも酉谷山が好きで好きでたまらないらしく、年に4回は酉谷山に泊りに来るそうだ(避難小屋のほかにテン場もある)。2泊3日で初日は一杯水避難小屋、2日目に酉谷山避難小屋に泊ったとのこと。一杯水に比べたら狭いが水の出も安定してるし、眺望も最高だし、とにかく酉谷山に登ってください!と熱弁されてしまった。
 
 この登山者に気おされたせいか、ストックをバス停に置いたままバスに乗って奥多摩迄戻ってしまい、ほぼ1時間と往復バス運賃940円を無駄にしてまた東日原に引き返す羽目になった。何をやっておるのか・・・・。

 ストックを回収して何とか奥多摩に戻ってきたのはもう3:30、もう駄目かーと思いつつ、喫茶店「こうらく」の暖簾をくぐったらまだやっていた。 営業時間は5:00くらいまでらしい(登山客が多いときはもうちょっと延びる)。 さっそくお目当ての肉天定食を注文。ホントは定食メニューは2:00までなのだが、好意で作っていただけた。この時間客がオレだけだったというのもあるのだろうが・・・。

肉天定食
ヒレカツじゃなくてヒレ天なのがポイント。 味噌汁じゃなくてコンソメ風長ねぎスープ

出てきた肉天はヒレ肉がジューシィ!ピリ辛の中華風天つゆもご飯に合う! ビールも欲しいとこだが、疲労しているところに一杯やると回りすぎてやばそうなのでここは我慢。 寝不足後の長時間行動は結構体にダメージがあって、去年の暮れの塔ノ岳では小田急の車内で吐き気を催したこともあったので無理は禁物だ。

バスでのミスがあったとはいえ、今日はいい景色も見れたし、奥多摩の自然も堪能できたし、うまい飯も食えたのでこれでいいのだ!



スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

piccoli

Author:piccoli
 自転車、釣り、スノーケリングにハイキングとアウトドア遊びばっかしてる不良中年です。 主な出没地域は三浦湘南、真鶴に奥多摩周辺。 

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
カテゴリー
月別アーカイブ
ブログ内検索
最近の記事
最近のトラックバック
最近のコメント
リンク
フリーエリア
にほんブログ村 自転車ブログへ にほんブログ村 自転車ブログ ツーリングへ にほんブログ村 釣りブログへ にほんブログ村 釣りブログ 波止釣りへ にほんブログ村 マリンスポーツブログへ にほんブログ村 マリンスポーツブログ シュノーケリングへ
RSSフィード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。