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大岳山 ニカイメ!ユキノナカ!

 本当は鷹ノ巣山に行きたいところだったが、こないだ積雪が大量に残っている不案内な山へ行ってあわや遭難と言うところまで行ってしまったので、今回は雪があっても道が判って落ち着いて行動できるよう、なおかつさっさと余力を残して帰れるよう下山の楽な御岳ケーブルカーを利用できる大岳山に決定した。

下りは余力があれば裏参道から越沢(こいさわ)バットレスを通る事も考えたのだが、登山届けに御岳ケーブルで降りると書いてしまったのでぬるいルートを貫徹する事に決めた。 前日にうっかりコレ↓



を読んでしまい、届けと違う行動をしたらえらい事になりそうな気がしてしまったのだ。

 一番のバスに乗るために早起きをしようと目覚ましをセットしたのだが、夜中に難度も目が覚めてしまい完全な寝不足。 頭がボーっとしてたわけではないのだろうが、おかげで行動食のお気に入り甘納豆とお汁粉用のスライス餅、携帯電話まで忘れていってしまった・・・。

 で、電車も直前まで検討していた「奥多摩発東日原行き」バスのための電車と「武蔵五日市発藤倉行き」のバスのための電車の時間をごっちゃにしていて必要以上に早い電車に乗ってしまい、武蔵五日市にはバスの30分近く前に到着してしまった。 しかし、慌てて電車に乗るために地元のコンビニで買い損ねたおにぎりと甘納豆の変りのスイーツを購入する時間が出来たのでよしとしよう。 チョコ味のトレイルミックスとようかんが既にあるので、別系統のものを・・・とドーナツを探したのだが三つ入りのしかなかったので「ふんわりバウム」を購入した。 以前丹沢ピストンやったときに、甘納豆、ようかん、あんドーナッツと小豆系の味でそろえたら途中でうんざりして口が受け付けなくなってしまったのをちゃんと学んでいるのだ(エッヘン!)

さて、バスに揺られて千足に降りたら柔軟して早速出発。すぐに柳沢林道のキッツイ急坂が始まる。

 ・・・ハイ!勘の良い皆様はもう気付きましたね?PiccoliはGPSの電源を入れるのをすっからかんと忘れてます。 この日のために予備電源まで買ったのに何やってるんでしょうか・・・。

 そんなうっかりにも気がつかず上り始めてしばらく、立派で清潔なトイレが出来ているのを発見。2年前に登ったときにはこんなの無かったよなーと思いつつ、ありがたく利用させていただく。コレ以降山頂直下の山荘(閉鎖)までトイレは無いので登る人はここで済ませておこう。
トイレ


 空はバスに乗る前からどんより曇っていたが、登山道に入る頃には霧まで立ち込めてきた。 山頂だとちょっと勘弁してよと言う気分になるだろうが、森の中だとむしろ幻想的でいい感じだ。 乾燥しているよりも喉に優しいし。 しばらく歩くと小天狗滝、天狗滝が現れる。以前来た時に比べてあまり綺麗そうに見えないのだが、どうせ沸かすし大丈夫だろうと言う事でペットボトルにカップ麺用の水を汲んだ。

小天狗
小天狗滝

天狗
天狗の滝

濃霧
すごい霧

 ここまでは比較的覚えているのだが、ここから綾滝までが思いのほか距離があり、登りもあった。濃霧のため見通しが利かず余計に歩いた気がしているのかもしれない。 途中尻尾の長いまっ茶色の鳥がビョーという変な泣き声で飛んでいったが、何だろうか。

 濃霧の中さらに登っていくとようやく綾滝が現れたが、ここでは写真を撮ったらすぐに行動を続行。 この辺りから馬頭刈尾根までえげつない登りとなる。 ここの道はいわゆる「尾根」「支尾根」と違って、尾根までの斜面をややジグザグしながらも強引に直する道なので視覚的にもキツさがハンパない。厳しさで言えば塔ノ岳の大倉尾根といい勝負だろう。 その分短い距離で一気に距離を稼げるわけではあるが・・・。
綾滝
綾滝

急斜面
キッツイ急斜面

 ヒイヒイ言いながら登り続けると、上のほうがやや開けてきてそろそろ尾根に出るかな、というのが判ってくる。 綾滝を出てから50分ほどでようやくつづら岩の下にある尾根の分岐に到着した。尾根に出ると斜面よりは少し雪が残っているが、踏み固められて滑りやすくなっているわけでもないのでチェーンスパイクはまだ出さずにそのまま歩き続けた。 しばらくするとゴツゴツした岩場が現れるが、本社ヶ丸の落っこちたら洒落にならない岩場を経験しているのでもう恐怖は無かった。 

分岐1
分岐

岩場
岩場


 霧は薄れてきたが、時折みぞれかあられのようなものが落ちてくるので一旦撥水性の高いジャケットを着込み、ザックカバーも被せておく。 こういうのは早め早めの対応がポイントだろう。相変わらず展望は利かないけれど、薄く積もった雪がクッションとなって快適だ。

尾根道
快適尾根道

 9:30過ぎに富士見台に到着。なぜかベンチ前はトレースがなくなっていた。 ここには東屋があるが、今日は富士山はおろか目的地の大岳山頂すら見えないので小雉を撃った後すぐに出発。 晴れていても休憩するのにいい場所がもう少し先にあるのだ。 

富士見台


 「13E-350」の道標のところにコの字型にベンチが並んでおり、ここがめっちゃ素晴らしい眺望なので休憩ならココ!と決めていた。残念ながら雲と霧が厚く立ち込めており湯久保尾根ぐらいまでしか見えなかったが・・・・。
展望ベンチ前

 さらに尾根道を行くと風通しの良いところの低木にちょろっと氷と言うか霜が付いていたりする。おお、これが霧氷と言うやつか。ささやかではあるが、霧氷の見られる丹沢と天秤にかけてこちらを選んでいたので、こちらでもオマケ的に見られたのはちょっと得した気分だ。 稜線でも樹木が切れて風通しのいい、低木に直接風が当たる所だけで、それ以外にはこんなになっているところは無かったので見られるところはごく僅か、それももうすこし時間がたって気温が上がったら融けてしまうだろうから見ることが出来なかっただろう。 早起きは三文の徳というか、寝坊をせず早出をしたご褒美のようなものだ。

霧氷

霧氷2


 気をよくしてさらに歩を進めるとついに分岐だ。以前登った時には崩落があって鋸尾根に合流する巻き道の方へ進まねばならなかったが、補修が完了したようで山荘&神社への道も立ち入り禁止のロープが外されている。 ここから山荘まではそれ程長い距離ではないのだが、ここから尾根の北側で陽が当たりづらいせいか残雪もほんのちょっと増えてきた。また、脆い斜面を通っている道のためか、「落石注意」の札がぶら下がっていたり、雪が地面ごとズルっと滑り落ちたのか雪崩のデブリのようになっていたりでちょろっと緊張する。 おまけに補修して通過できるようになってそれ程経っていないはずなのに、早くもスプーンですくったように道が抉られていたり、土止めの板が大きく傾いでいる所がある。恐らく地盤が緩いのだろうが、梅雨の長雨の後などまた崩落しないか心配だ。 いっその事南の巻き道から直登するルート作ったほうがいいような気もするのだが・・・。

デブリ


 危険地帯を抜けてしばらくすると山荘の前に出た。 この山荘は2008年に廃業しており建物は荒廃が進んでいる。緊急時ヘリポート兼展望台も崩落の危険があるため鉄パイプで封鎖されており、仕方が無いのでここから遠景を撮影した。ちなみに↓に大岳山荘閉鎖の経緯が書かれている。

御嶽山・大岳山(天気晴朗なれど)

 山荘の下にも閉鎖されたなんか奇怪且つ立派な建物があって何だあれと不思議に思っていたのだがそういうことだったか。


山荘
荒廃の進む山荘

山荘展望台
展望台からの眺め

 ちょうどこの辺りで日が差し始めたが、山荘にぶら下がっている温度計を見ると-4℃。 山頂に出て休憩していたら風が吹かなくても寒そうなのでジャケットは着たままにしておく。 
 
 山荘も外にあるトイレだけは使える(ただし水は流れない)ので小雉を撃ったのちすぐに出発。神社を経由して山頂に向かうが、神社から山頂だけ急勾配な上にみっしり雪が付いている。今日は写真を撮りながらかなりちんたらペースで来たのでそれ程疲れていず、むしろ一面真っ白な斜面で気分はアゲアゲになり調子よく登る。

神社からの登り


 2日前の雪はそれ程踏み固められてもいず、凍結もしていないので登りはアイゼンはいらない感じだ。アイゼンをつけるのは降りるだけでよいだろうと登り続け、ついに山頂到着。 山荘を出た後一旦隠れていた太陽が再び現れ、雲や霧も眺望の利く南側はスッキリ晴れてきておりすぐそばの御前山だけではなく、道志や丹沢の山々まで見えてきた。


山頂から1
御前山が見える

山頂でポーズ

 
 ベンチで休憩していたカップルがもう出発するとの事で席を譲ってくれたのだが、ベンチより展望の良い場所で飯を食うため地面にレスキューシートを敷いて食事の支度にかかった。前回時間切れのため食べそびれたラーメンとオニギリだが、胸ポケットに入れておいたオニギリは凍ってはいないものの冷え冷えで硬くなっていた。 やはりコッヘルとバーナーで熱いものを食ったほうが午後の活力になりそうだ。

 メシを食っていると白と黒の小さい鳥が頻繁に木の枝の低いところに降りてくる。 先月御岳山に登った際にすれ違ったトレッカーのおぢさんに聞いてはいたが、これが最近問題になりつつある「おねだりコゲラ」のようだ。餌を与えられ続けた為に完全に警戒心を失い、ひどいのになると手乗りまでしてくる奴がいるらしい。かわいく丸くてコロコロしているからつい構いたくなってしまうのはわかるが・・・。

kogara.jpg
おねだりコゲラ

 ラーメンを半分ほど食べたところで富士山に被さっていた雲が吹き飛ばされ、クッキリと姿を現してくれた。登っている人は強風で大変だろうがこちらとしてはありがたい。

富士が出た
 
 
 
 
 メシを済ませたら早めに下山することにした。 当初の予定通り御岳山に下りてそこからケーブルを使うお気楽ルートだ。 山頂からの下りはやや急峻で滑ったら馬鹿馬鹿しいので一応チェーンスパイクを使用した。神社から鍋割山分岐まではそれ程大したことはなかったのでスパイクを外しても良かったが、地面が露出しているわけでもないし面倒くさかったのでそのまま付けていたらすれ違ったハイカーから「あれ??この先アイゼンいりますか?」と心配されてしまった。 神社~山頂間の下りだけでいいよとは言っておいたのだが・・・。

 鍋割山を通らず、芥場峠からロックガーデンに向かう道を下っていったのだが、こちらは日当たりの悪い斜面の為か一部雪が多く、斜面からずり落ちた雪がこんもり溜まっているようなところもある。数箇所どう見てもただのツボ足ではなく輪橇で歩いた痕跡があった。 たぶん一昨日の雪が大雪になると見越して輪橇を持ってきたものの、使いどころが無くてココだけ出番を無理して作ってやったのだろう。その光景を想像すると笑ってしまう。 ところで尾根に出てからはそれほど喉も渇かなかったので殆ど水を飲んでいなかったのだが、ふと水を飲もうとしたら前回に続いてハイドレーションチューブのマウスピース内が凍結して詰まってしまった。 凍結防止カバーをかけていないのだから、飲み終わったら息を吹き込んでチューブ内から水を追い出すとかの対応をとらなくてはいけないのかもしれない。
凍結


 さらに下ったところでもう一人のハイカーとすれ違った。 なんでも出るのが遅くなって大岳山に行くのは厳しいか、と逡巡していたようだが、時間は一時。やや微妙なところだが、帰りはケーブルカーを使うと割り切れば何とかなりそうなので大丈夫でしょうと返答した。 今日になっても御岳山で遭難とかの話は聞いていないし大丈夫だったのだろう。 芥場峠辺りで引き返してしまったのかもしれないが・・・。
 
 綾広の滝の上にある湧水パイプの所でペットボトルに水を補給。 今日は甘納豆を忘れてしまったので文太郎風汁粉(インスタント汁粉に甘納豆としゃぶしゃぶ用スライス餅を加えたもの)は作れないが、長尾平での休憩の際にココアか甘酒を入れるつもりなのだ。

 湧水パイプからはロックガーデン側には降りずにそのまま天狗の腰掛け杉~長尾平に直行するルートを使う。 雪のロックガーデンも魅力的ではあるのだが、今日は前回通っていない道を使ってどのくらいかかるか知っておきたいのだ。 この辺まで来ると雪もまだらになっているのでスパイクを外す。 腰掛け杉を過ぎてハセツネ顕彰碑迄来たが、茶店前のベンチがずっぽし雪を被っており、除けるのもめんどいので日当たりがよく雪が融けていそうなヘリポートのほうへ向かう。

 

 ところが、このときになって何故か気温が急降下し風がひゅるひゅると吹いてきた。トレッカー夫婦は展望台で食事をしていたが吹き曝しの寒さに耐えかねて引き返してきたという。 確かに展望台の先端は陽が当たらない上に風がよく当たる為とても寒い。 自分も動画を撮ったらさっさと引き返し、雪を被っていないベンチで甘酒タイムとした。 
 
 朝セブンイレブンで買ったふんわりバウムを食べてしまってもよかったのだが、ケーブル駅の前ではくるみ味噌ダレを塗って焼き上げた「三福ダンゴ」というのを売っており、以前青梅の梅祭りで出張販売していたのが大変美味しくまた食べたかった(前回は食いそびれた)のでココでは食べないでおいた。 今日の山行はその三福ダンゴでシメるつもりだったのだが、ケーブル駅に到着して辺りの売店を見てもどこも売っていない。 前回は気がつかなかったが、張り紙はしてあっても串を刺しておくらしき焼き台に火が入っていないところを見ると、観光客の多い休日のみ販売しているのかもしれない。 がっくりしながらケーブルカーに乗り込み下山。まあいいか、高尾山や大山で売ってるのも実は同じもののようだし、また来ることがあったら食べれば良いや。

ケーブル


 まだ余力があるのでバス停から御嶽駅までは歩いたのだが、御嶽駅で迂闊にも時刻表の上りと下りを見間違えて乗るべき電車を一本見送ってしまった。手持ち無沙汰なので自販機で紅茶を買い、食べ残したふんわりバウムでおやつタイムとした。

 毎度のうっかりや見込み違いがあったとはいえ、殆どの行程は一度通ったことのあるルートで計算が出来たことに加え、天候がまるで自分におもてなしをしているかのように振舞ってくれたので余裕を持って気分よく山行することができた。毎回こうだといいんだけど・・・。

 
 

 
 
 
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Author:piccoli
 自転車、釣り、スノーケリングにハイキングとアウトドア遊びばっかしてる不良中年です。 主な出没地域は三浦湘南、真鶴に奥多摩周辺。 

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