行くぜ木曽駒!中央アルプス!

 8月、予定したことのほとんどはパーになった。
天候の安定していた上旬は予定の休みが取れず、中旬以降は悪天候が続き2日以上続く好天が期待できなかったため毎年恒例の島旅も予定していた登山遠征も行えなかった。 

 島旅はあきらめるにしても1泊2日の登山遠征はしたい。 何とか予定を立てても9月も悪天が多く、延ばし延ばしにしているうちに月末になってしまった。 ようやく月末になって連休が取れそうな時期に好天予報となり出発の予定が立った。

 ちなみに8月のうちに行きたかったところは富士山に次ぐ標高2位を誇る南アルプスの北岳と3000m独立峰の御嶽山だった。 とくに御嶽山は登山口がかなり高いところにあってそこまでバスが通っているため実際の登坂標高差・距離とも抑え気味であり、難易度も低いので魅力的であった。 ところが富士山同様そういうお気楽観光地化した山にありがちなもので、登山口までのバスは8月は毎日運航しているのだが、9月に入ると土日祭日のみの運行となってしまう。
 
 土日が忙しい仕事のため休みをやりくりするのが難しく、9月にずれ込んだ時点で非常に難しくなってしまった。それでも何とかならないか、バスに頼らない時間がかかるルートでも良いのではないかと方策を練っていたのだが、あの運命の日が訪れる…。

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大噴火


 この瞬間、物理的に御嶽山遠征は不可能になった。
そうすると必然的に北岳ということになるのだが、ふた月近く遠征を先にしたことで状況が変わってくる。
 北岳はとなりに間ノ岳というもうひとつ豪快な3000m峰があり、未だに隆起を続けていることもあって測量の再計測の結果ついに3位の奥穂高岳と肩を並べることになった。 北岳とこの間ノ岳、農鳥岳の3つは「白峰三山」と称され遠くからでも美しい姿を見せてくれることもあって人気も高く、3つまとめて縦走する人も少なくない。 三山縦走は無理でも北岳と間ノ岳はできることならセットで登りたいところで、今回の遠征も北岳ピストンではなく間ノ岳まで行って戻ってくることを視野に入れていた。 

 2日間で両方登ろうとすると初日のうちに標高3,000mを越えるところにある北岳肩の小屋か2900mの北岳山荘まで到達することが必須になってくるのだが、平日の南アルプス登山バスを利用すると登山口のある広河原に到着するのが朝11時となってしまい、そこから行程をこなすとコースタイム通りに行けたとしても到着が夕方6時ごろとなってしまう。日の長い7~8月や9月上旬のうちならまだ何とかなっていたのだろうが、この時期ではとっぷりと陽が暮れて危険だし、山小屋の晩飯にもありつけない可能性も高い。 そうすると必然的に白根御池小屋泊の北岳ピストンとなるのだが、これではあまりにもったいない。 北岳に一度登ってしまうとおそらく次の候補地に入れることは相当後になるだろうから間ノ岳や農鳥岳との縁も切れてしまうだろう。 どうせ登るのなら最低でも間ノ岳とのセット、あわよくば3日の休みを取って三山縦走したいし、どうせなら高山植物が咲いている8月のほうが良い。今年は無理に登らず、この時期にベストの山のほうが良いのではないか・・・と考えが変わっていた。

 そこにどーんと名乗りを上げたのが中央アルプス、木曽駒ケ岳である。 というか、こいつは本来第3候補であった。 長野の人は学校登山で登ることも多いようで、長野出身のお客さんに「絶対に登るべきである!」と熱弁されたこともある。 そして9月下旬~10月上旬は紅葉真っ盛りだ。 当然混雑も予想され、休日ともなると「駒ヶ根からのバスは1時間待ち、しらび平からのロープウェーは2時間待ち。実質4時間待ち」というネガティブ要素もあったが、これはある方法ででクリアが可能。 それより、伊那の住民から「西駒・東駒」とセットで呼ばれる木曽駒と甲斐駒を両方登頂しておくというのもなかなかに魅力的ではないか! 俄かに自分の中で木曽駒熱が上昇し、ここに決定した。

 そして渋滞回避のために荒業を使うことにした。 通常、木曽駒に登る場合、駒ヶ根からバスでしらび平まで行き、そこからロープウェーで2500mまで一気にワープ、そこからハイキングのように木曽駒や濃が池、駒飼の池などを回るのが人気であるが、わずらわしいロープウェー待機を回避するために反対側の木曽福島から「福島コース」という登山道で自力で登り、下りは伊那前岳から北御所コースで降る「完全自力登山・自力下山」にした。 紅葉の名所である千畳敷や濃が池は上から眺めるだけにして余裕が無ければ基本スルーという、「歩いて、登る」ことを最優先する。
 
 通常ロープウェーを使うところを自力で登るわけだから出発は早くしなければならない。 通常登山のときは前日仕事を早く切り上げて早朝出発だが、今回は前日夕方に高速バスで出発、登山口手前に前泊し翌朝めっちゃ早く登山開始、というこれまでにない計画だ。 大まかな計画を現すとこうなる。

9/30 PM5:20 新宿西口BT 発
    PM9:30 木曽福島   着
    木曽福島の宿に泊
10/1 AM6:30 木曽福島 発
    AM7:00 大原上バス停 着
    PM2~3:00 宝剣山荘 着

10/2 AM6:30 宝剣山荘 発
    PM2:00 北御所バス停
    こまくさの湯で汗を流し・・・ 
    PM4:50  駒ヶ根ICから高速バスで帰途へ


完璧に見える予定だったが、実際に動くとそう簡単にはいかないことが分かった。 御嶽山の噴火により少なくない取材のマスコミが木曽福島入りし、旅館が取れなかったのである。 何とかとれた宿は素泊まり一人だと割高になってしまった。 普段あまりそういう事はしないのだが、宿をとった後もしつこく調査したところ、大原上バス停の近くに「木曽旅情庵YH」があり、なんと素泊まりだと1400円も割安であった。 木曽福島到着の時間にバスは終了しているためタクシーを使わざるを得ないが、これだと割安になった宿代と翌日のバス代でタクシー代とほぼ相殺できてしまう。 YHにしては珍しくチェックインが夜10時まで可能だったため、翌日の行動開始を1時間以上早めることが可能なこちらを選ばない理由はなかった。 

 結局速攻で宿を切り替え、高速バスも一つ手前で降りる手続きをすることにしてすべての準備が整った。
 当日になって天気予報がじわりじわりと悪くなり、2日目には雨が降るという文字通り暗雲が漂ってきたが、もうこれ以上の延期は許されない。 

 ところで自分は内地で高速バスを使うのは去年の富士山ツアーが初めてであり、西口高速BTの利用に至っては今回が初めてだった。 近くのヤマザキデイリーで軽い夕食のサンドイッチとドリンクを買いこみ待っていると、10分おきにかなりカッチリとしたダイヤで各方面に向かうバスが出入りしていて驚いてしまった。 

おお、これではJR在来線が押されるのも無理はないな、と変に納得してしまう。ちなみに自宅の最寄り駅である登戸からだと鈍行乗り継ぎでほぼ同じ値段で2時間以上余計にかかり、特急を使うとちょっとだけ早いが2500円ほど割高だ。これでは乗り継ぎなしで座席をリクライニングさせて寝ていればいい高速バスに客が流れるのも仕方がないではないか。 と、荷物室にザックを預けようとしたら、なんと車内に持ち込んでよいという。 驚いたことに木曽福島までの客は自分1人であった。 まさか噴火の影響ではあるまいが・・・。

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オレシカイナイヨ


 もとより一人旅であるから話し相手もおらず、社内で知り合う同好の士も居ない。ワイワイガヤガヤ煩い他の団体もおらず、持ってきた耳栓とアイマスクは無駄になりそうだった。 6時ともなるととっぷりと日は暮れ、中央高速道路に入ると灰色の高い遮音壁に遮られ車窓からの景色はなくなり退屈のあまりにあっという間にうたた寝してしまった。 本を読んだら酔うだろうし、なるほど、これを敬遠して電車に拘る人もおるのだろうな・・・とこちらも変に納得。

 双葉SAで20分ほどの休憩を取ったがトイレ以外に特にする事も無く、退屈なバス移動に戻る。 これが友人とのドライブだとSAの名物探しなどもあったりするのだが、こう遅い時間だとSAによくある屋台村も閉まっており見るべきモノも無いのだ。

 SAを出発したらまたすぐうたた寝してしまい、気づくと高速を降りていた。  塩尻はさすがに木材や家具の物流の拠点らしく、高速道を降りても長距離運転手向けの休憩所やドライブインが多い。

「○×宿」と書かれている灯篭のような看板にほんの少しだけ旅情を感じつつ、終点2つ手前の日義木曽駒高原道の駅に降り立つと、仮眠をとるためかトラックは何台も止まっているものの、道の駅はすでに終業しており真っ暗だった。 予定より20分ほど早く着いたのでタクシー会社に連絡を入れたのだが、御嶽山取材のマスコミのためにすべて出払っており、予約しておいたにもかかわらず40分も待たされるという。休憩所には入れたしトイレは使えるので寒風に吹きさらされるようなことはないのだが、何もせず待つというのはつらいものだ。  

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道の駅日吉木曽駒高原

 ようやく来たタクシーに乗って真っ暗な道を行きYHに到着。 ペアレントのおばちゃんが懐中電灯を持って迎えてくれた。 本来ならPM9:30までに入浴を済ませないといけないのだが、客は自分1人のため風呂に入ってもいいという。 長時間乗車による体のコワバリをほぐすには何よりありがたい。 ペアレントの好意と強力なジャグジー風呂で身も心もほんのり温まり気分よく眠りにつくことができた。





    
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tag : 登山 中央アルプス

摩訶曼荼羅華曼珠沙華  巾着田へGo!

 ここ何年も気になっていながらタイミングが合わなかったり、他の事を優先したりで放置状態になっていた場所があった。
埼玉県は日高市の高麗郷、巾着田である。 秋分の日ごろになると数十万本の彼岸花(曼珠沙華)が咲き乱れる場所である。 それが今回、9月19日というほぼトップシーズンに近い時期に休日が重なり、なおかつそれほど悪天でもなく、おまけに前日は早上がりで帰宅できないので登山に行くこともできない・・・というもうここへ行くしかないだろう!という状況が完成された。

 電車で行ってもいいのだが、多少体も絞りたいし、距離的には50㎞前後となかなか頃合いなので自転車で行くことに決定。 巾着田で時間を食ってしまったら帰りは輪行にすることにしてまずは出発。

 ところが、好事魔多しというか急いでる時に限ってナチュラルな足止めというか、選んだルートの途中によりによってこれまた以前から気になっていながら放置状態のスポットがあった。それは小平市下水道ふれあい館と言って、巨大な下水道のに入れるという少年の心を持ったおっさん(バカともいう)には大変魅力的なスポットであった。

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 もうちょっと早く出発していたらまだ開いていなかったはずだが、出発前にギアを掃除したり油を差したりしていたら思いのほか時間を食ってしまってここの前を通った時はすでに誰でもウェルカム!開館してますよ状態だったのだ。  巾着田とてそう何度も来るわけではないだろうし、この下水道館の前だって何度も通るわけじゃないからこのチャンスに行ってしまおう!と1も2もなく飛び込んでしまった。

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 地下25mまで階段を下り、潜水艦か船にあるような防水水密扉の先へ進むとそこが下水道であった。 空中に見学用の橋が渡してあって、そこから見下ろすことができるのである。 ライトがあるとはいえどんよりとうすっ暗く、灰色に濁った水がひたひたと流れているという、まさしく下水道以外の何物でもない場所であった。 見学用の場所のため清潔ではあるのだが、流れている水は下水なのでやはり大変臭かった。 早々に退散して出発する。

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くっさー


 微妙に登り基調になっているのでペースが上がらないまま先へ進むが、東村山浄水場のあたりと西武園を抜けた先、小手指のあたりで道を間違えタイムロス。 天気も事前の予報に比べてあまりよくなく、どんよりと曇っているのでイマイチ気勢も上がらない。 入間市に入った辺りで正午になってしまったので、郊外で有名な山田うどんで飯にでもしようと思ったがこれ以上遅れるのも嫌なのでパリパリとカロリーバランスを齧ったりしながら走り続ける。

 そしてようやく1時を過ぎたあたりで巾着田に到着。 予定より1時間以上遅れてしまった。
さすが秋分の日に近いトップシーズンだけあって平日だというのにかなりの人出で、当初候補にしていた食堂は店員の人出が足りずセルフサービスのうえ大行列とあってとても近づける状態ではなかった。 仕方なくそのまま巾着田に入り、撮影に向かった。

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 ところで大いに勘違いしていたのだが、巾着田の中が一面彼岸花なのかと思ったらそうではなく、巾着田を囲むように流れている川沿いの林の林床に生えているのであった。彼岸花は一部まだ咲いていないところもあり八分咲きと行った所だが、中央のドレミファ橋のあたりは今が最盛期と行った所。 真っ赤な彼岸花の中にところどころ真っ白いのもあり、アクセントになってなかなか美しい。

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 …が、空が曇っているせいかいまひとつ視覚的に鮮やかさにかけるのと、林の中であまり強く日差しが入らなくて開放感が無いせいでイマイチ盛り上がらない。 河川敷のようにスコーンと上が開けていて青空の下だったらまた気分も違ったのだろうが、この明るさに欠ける雰囲気のせいで20分ほどで飽きてしまった。 そんなわけで途中で乳母車に乗ったコーギーちゃんに浮気などしつつ、一通り回ったら屋台村の方に移動しメシにすることにした。

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 とはいえ家でも食べられる焼きそばとかうどんをお祭り価格で割高で買うのはあほらしいなあ、という貧乏性が頭をもたげ、結局甘辛みそだれを塗った焼きまんじゅう一個とお土産の干しシイタケを一袋だけ買って済ませてしまった。

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コスモスにはまだ早い

 さて、いくら到着が遅れたとはいえ、これで帰るのはあまりにも空しい。 ぶっちゃけ自走で帰るならば時間を考えるともう引き上げても悪くない頃合いではあるのだが、ここまでの行程は自分が埼玉に持っているネガティブイメージそのまんまの退屈で茫漠とした景色でしかなかったので、観光地として比較的楽しめる高麗郷周辺で時間を使い、帰りはJRで輪行する方に大きく傾いていた。

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天目背稜三峰縦走!(三ツドッケ、蕎麦粒山、川苔山)

 8月中旬から9月中旬にかけて天候不順が続いたため、予定していた島旅、御嶽山、木曽駒、北岳のどれかに行く予定がすべて吹っ飛んでしまった。 9月にスライドさせるにしても御嶽山は9月に入ると登山口までのバスが土日だけになってしまうため、平日にしか連休を取れない自分は断念せざるを得ない。 というわけで木曽駒か北岳になるのだが、どちらの山もかなりの標高差で長丁場になる山であり(木曽駒はしらび平からロープウェーがあるので2500m迄ワープできるが、ロープウェーを使わず木曽福島からBコースで登るつもりなので)、挑む前に4月の御前山以来ご無沙汰になって鈍りまくっている足をもう少し山用に作り変えないといけない。

 そんなわけでそれなりの標高差で長丁場・・・ということになると表尾根から塔ノ岳が真っ先に思いつくのだが、最近は塔のほうまで山ビルが出没するとのことなのでこの時期はちょっと避けたい。 ではここ数年の課題であった雲取山に日帰りで挑戦してみっか、とも考えたのだが、午後5時のバスまでに下山できないとかなり悲惨なことになるのでなるべくなら登下山口から駅まで徒歩で行けるところがいい・・・

 そうすっとまた陣馬~高尾かなあ・・・と思いかけたところで大事なことを思い出した。 川苔山の隣にある蕎麦粒山にまだ登っていなかったのである。

 蕎麦粒山は川苔山の登山口である川乗橋から鳥屋戸尾根を登り、笙ノ岩山を経由して行くルートと一杯水から天目背稜を縦走していくルート、川乗橋から曲ヶ谷北峰~踊平を経由して行くルートがある。 一杯水と言えば去年の春先に登った三ツドッケ(天目山)の頂上手前にある山だし、曲ヶ谷北峰から川苔山は目と鼻の先。このチャンスに三峰まとめて縦走してやろうじゃないの! 距離もアップダウンもそれなりだからいいトレーニングになるだろう。

 そんなわけで目標も決まったのだが、山行当日はしょっぱなから暗雲が垂れ込めた。 比喩ではなく文字通りどよ~んと厚く垂れこめた雨雲である。 天気予報では朝3時ぐらいに雨は上がり6時ぐらいから晴れるはずだったのだが、家を出発するときにはまだシトシト。 奥多摩駅に降り立った時に一瞬雲が切れたかと思ったがまたすぐシトシト。 東日原バス停に降り立ってもまだシトシトである。

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オウ・・・

 あまりよく眠れていず、いまいち気合が入っていなかったこともあってあまり酷い雨だったらさっさと中止して日原鍾乳洞でも見学して帰るというのも頭をよぎったが、歩いているうちに雨も上がるかもしれないし、とりあえず仕方なく出発することにした。 それでもいくつかポイントを区切り、あまり雨がひどく上がる見込みもないようだったら撤退することも決めていた。
撤退ポイントは
・ねじれ杉
・滝入ノ峰の痩せ尾根
・一杯水避難小屋
の3か所である。

 雨の中撤退する場所を決めて進んでいるのだから意気の上がりようもなく、足も重い。 針葉樹林帯でもとより薄暗いので気も滅入るのだが、深い森の中だとこの程度の雨ならばあま木の枝葉がブロックしてあまり雨に当たらないのはありがたい。 とはいえレインウェアを着てだから蒸れて内側からじっとり濡れてきて不快なのはあまり変わりがなかった。

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ねじれ杉

 とりあえずねじれ杉のところまで来たが、どんよりとうすっ暗い杉林の中を歩いてきて気を滅入らせただけで戻るのはあまりにも空しい。というわけでとりあえずここで撤退するのはやめてもう少し先、松入ノ峰の先に痩せ尾根まで行くことにする。前回訪れた時はそこから長沢背稜の山々が良く見えてなかなか気分が良かったのだ。 そこまで行けば気分も紛れてある程度撤退する決心もつくかと思ったのだが、たどり着いてみると以前来た時より木が元気よく葉を茂らせており眺望が利かない。 かろうじて開けているところもミルクを流したようなガスに包まれて何も見えない。

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何も見えねえ…

 
 ここである程度マシな景色を眺められたら撤退しようと思ったが、ここで戻ったらただのバカである。パチンコで当たりが出るまで粘って素寒貧になるパターンかもしれないが、ここまで来てしまったらもっと切りのいいところまで行かないと納得できない。  撤退は一杯水避難小屋まで先延ばしにすることにして、もう少し粘って先へ進む。 それにしてもこの真っ白いガスは霧というよりすっぽり雨雲に包まれてるようだ。  

 雨と蒸れで全身グショグショになってしまうとそろそろ開き直りが出てくる。視界を遮る濃霧も「幻想的だな」ととらえられるし、植生も広葉樹に変わり多少雰囲気が明るくなったことで気も紛れて周囲に目をやる余裕が出てきた。   さっきから気付かなかったわけではないが、8月下旬からの悪天候続きのせいか、ここ数日の雨続きのせいか定かではないがとにかくキノコがたくさん生えている。 パッと見食べられそうな奴から、見た目いかにもヤバそうな奴までいろいろだ。 
 
 面白そうなキノコがあると時折写真に撮りつつ進んでいると、

「キューッ!!」

とけたたましい叫び声!
なんだなんだ、猿か!?クマか!?飛び上がりあたりに目をやる。
と、杉林の間に白いものがピョンピョン飛び跳ねている。 改めて目を凝らすと鹿のケツであった。どうやらこっちの気配を察して向こうが威嚇の声を上げたらしい。

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 丹沢ではしょっちゅう会っていて(塔太郎なんてひどい時は山頂のベンチにそっかり座ってるし)、奥多摩でも増加による食害が問題になっているぐらいだから別に驚く事も無いのだが、霧と雨でボーっとしながら歩いていたから完全に不意を突かれて思いっきりビビった。 写真に撮った後通り過ぎたのだが、しばらく耳障りな音がすると思ったら心臓が早鐘のように鳴っていたのだった。

 そんなこんなでようやく一杯水避難小屋に到着。 雨が降って気が滅入って足運びも鈍かった割には前回よりはるかにいいタイムだ。 2度目となると慣れもあるのだろう。 とりあえず蒸れた状態を何とかしたいのでレインウェアを脱ぎ、内側の結露を軽く振り払う。シャツとアンダーウェアも脱いで絞ったが、去年の大山の時とは違い滴が垂れるほどではなかった。 あまり気温が高くないので汗があまり出ていないのかもしれない。 温度計が避難小屋の外壁に掛かっているので確認すると14度しかなかった。 

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 避難小屋のノートに書きこんだりしているうちにいったん雨は上がった様なので、ここで撤収はせず三ツドッケの頂上まで行ってしまうことにした。 ここからは30分程度で行けるはずだし、そこまで行けばとりあえず一つの頂上を踏んだんだから区切りとしても悪くないし、トレーニングとしてはまあそこそこ。 肌寒いしまた降り出す可能性もあるので再びレインウェアを着込んで小屋の脇の直登ルート(3つ並んだ峰の一つを越えていくルート)を登って行った。

 最後の登りの細い道はこれまで以上にキノコの数、種類とも豊富で目を奪われる。 見た目異様なベニナギナタタケとか、信頼の致死率100%を誇るドクツルタケとかぬるぬる表面のムラサキアブラシメジモドキとか、図鑑でしか見たことが無かったような奴とか、図鑑ですら見たことが無かったような奴までいろいろだ。 

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ベニテングタケ

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ベニナギナタタケ

「こうなると、ヨコスズ尾根とか天目背稜というよりキノコ尾根とかキノコ背稜とでも言った方があっていそうだなあ」などと考えつつ進んでいくが、3つあるうちの最初のピークに着いたあたりでまた雨が降ってきた上にものすごいガスに巻かれてきた。 が、ここまで来たらもう頂上を目指すしかない。 最初のピークから中央のピークとの鞍部へ降りる部分は急斜面で足の置き場が小さい上にあちこち木の根が露出しておりここだけ危なっかしい。  濃霧の中慎重に通過しながら中央のピークを目指す。

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濃霧

 中央のピークへの登りは前回来た時に比べてだいぶ登山道わきの下草が伸びており、中にはトゲトゲのものもあった。 これらの邪魔者を乗り越えてようやく山頂を踏む。 相変わらず濃霧に包まれて視界が利かないが、 ここまで頑張ってきたご褒美だろうか? ふと上の雲が切れ薄日が差して来たかと思うと南側の方からガスが晴れてきた。

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山頂

これまでの雨の止み方とちょっと違う。もとより6時ごろから晴れる予報だったのだから、いよいよ本格的に晴れてきたのかもしれない。 とりあえず蒸れたレインウェアの上だけ脱いで裏返して広げ、休憩の間に少しでも乾かすことにした。 ここでまた降ってくるようだったらここで終わりにするつもりだったが、ガスも雲もじわじわ晴れてきた。 このまま天候が回復するならここでやめるのはあまりにも勿体ない。 とりあえず避難小屋まで戻って方策を練ることにしよう。 前回と違い七跳山方面への巻き道ではなく、来た道を引き返して下り始めた。

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端っこの鋭い小ピークへは道がない

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 降りる途中でまた濃霧が立ち込めてきたが、小屋に到着すると青空が少しづつ広がりはじめ、今までとは違った力強さで太陽が出てきた。 今度こそ本格的に天候が回復したようだ。 ここで降りるのはあまりにも勿体ない。 時間的には厳しいが縦走を続行だ。  また降り出す可能性があったのでさっきはジャケットだけ脱いだが今度はレインパンツも脱いでリュックにしまい蕎麦粒山方面に向けて出発だ。

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Canmore(佳茂電子) GT-740 FL (Sports Log Book) 購入

これまで山行の座標データを取るときはGT-730 FL/Sを使用していたのだが、購入から2年半ほど経っ内蔵の充電池の持ちが悪くなってきたので買い換えることにした。

選択肢としては使い慣れたGT-730 FL/Sをもう一度買うという手もあったのだが、より高精度の上に耐水性が高い後継機種が出たとのことなのでこちらに変更した。 ちなみにGT-730 FL/Sは中のデータを吸い出すためにUSBをCOMポートとして使うドライバソフトをインストールしなくてはいけなかったりとセッティングがいろいろ七面倒くさかったのだが、そのドライバソフトがProlificからSMTという独自規格に変わったらしく後になって購入したGT-730ユーザーも混乱をきたしているようだ。 

ちなみに自分はWindows XPのサポート終了とともにPCを買い換えているのだが、その際にドライバソフトやGPS&フォトタガーのソフトをDLしようとしたら、フォトタギングソフトもGisTEQからCanwayに変わっており大いに弱った。 GisTEQでは吸い出したデータをGPSファイルで保存・読み込みするのだが、CanwayはGPXファイルで読み込むので、過去のデータをいちいちGPXファイルに変換しなくてはいけないのだ。いちおうGPSファイルをGPXに変換できることはできるのだがメンドイんで未だに放置中である。
 
 とりあえず仕事場から家に帰る分のデータを取ってみたのだが、精度・衛星電波の感度ともまずまずのようだ。
個人的には押しボタンスイッチより誤作動の少ないスライドスイッチのほうが良いのだけどね・・・・。
プロフィール

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Author:piccoli
 自転車、釣り、スノーケリングにハイキングとアウトドア遊びばっかしてる不良中年です。 主な出没地域は三浦湘南、真鶴に奥多摩周辺。 

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