八丈島旅行(その7)
藍ヶ江を離れたらさっきスルーした裏見ヶ滝温泉へ向かう。
ここは貧乏旅行者にとってありがたいことにタダであり、何よりも
「混浴」
なのである。行かない訳にはいくまい。
ガイドブックなどには「水着着用なので旅館などであらかじめ水着に着替えておくとよい」と書かれているが、この温泉入り口(ここで靴を脱ぐ)の前に更衣室付きの立派な公衆トイレがあるのでそこで着替えればいい。うむ、案ずるより産むが易し。 なにより豪傑ならば温泉付属の脱衣所を使う。
さて、入り口に「給湯パイプ調整中のため湯量・湯温とも制限中」という貼り紙があったのでちょっと気になったが、上から見ると湯船に満杯なんで大丈夫そうじゃないか。
中にはサーファー風の男性が一人。相澤仁美のようなダイナマイトボディの女性を期待していたので外から見て判らぬ程度に落胆しつつ声を掛けると
「だめっす。ぬるぬるですよぉ」
そういや湯気がほとんど出ていない。 入ってみると人肌熱よりちょっと上、くらいだろうか?確かにヌルイ。 ここに来るまでかなり日焼けしているのでこれはこれで微妙に気持ちいいのだが。
あとからきた地元のじいさんらしき人は湯船に手をつけるなりゴソゴソと奥のパイプをいじっていたが、噴出し口の湯温が変わらないのを確認すると「だめだい、こりゃぁ 風邪ひいちまわぁ」といって引き返してしまった。
サーファー風の兄ちゃんは上がるときに「噴出し口のところのほうがまだあったかいっスよ」と教えてくれたので、移動。たしかにやや温かい。 とはいえみはらしの湯や激熱の足湯にさっきまで浸かっていた身にはなんとも物足りない。 眺望は確かに素晴らしいのだけど。
森の中、しかも川沿いなので気温も日なたの道路より数度低く、あっという間に湯冷めしそう。さっきの公衆トイレの更衣室まで戻るのがツライのでここの脱衣所でさっさと体を拭き取ってしまった。
裏見ヶ滝温泉がちょっと消化不良なので、この先にある樫立向里温泉にも入っておくことにした。足湯も入れたら本日4つ目の温泉。 一応メインテーマの課題到達度としては十分合格点を出せるだろう。
樫立向里温泉は観光温泉としての印象が強い「みはらしの湯」「THE Boon」や地元の漁師の為の無料銭湯といった趣の「洞輪沢温泉」と比較すると、「観光客を含めて八丈島にいるみんなの為の大衆温泉」といった感じである。 介護が必要な障碍者、高齢者の為の個室風呂である「ふれあいの湯 だんらん」も併設されている人に優しい温泉施設なのだ。
気取りすぎず、かといって大雑把過ぎずゆったりのんびり。価格も300円と抑え目だ。 八丈の温泉は全部クリアというおじさんに聞くとビジュアル的に一番いいのはやはりみはらしの湯、一番来易いのはココ、一番「キク」のは洞輪沢温泉だという。
「あそこは無色透明だから見た目は効きそうにないけど、今時分(夕方4:30くらい)じっくり入れば夜布団に入ってもまだポッポしてるよう・・・」
と微妙に聞き取りにくい八丈訛りで教えてくれた。 これで次回攻める温泉が決まった。
たっぷり温まったところで〆は再び八丈牛乳。温泉と牛乳タンパクで筋肉の回復を完了し(そもそも殆ど消耗していない気もするが)、再び走り出す。
ここは貧乏旅行者にとってありがたいことにタダであり、何よりも
「混浴」
なのである。行かない訳にはいくまい。
ガイドブックなどには「水着着用なので旅館などであらかじめ水着に着替えておくとよい」と書かれているが、この温泉入り口(ここで靴を脱ぐ)の前に更衣室付きの立派な公衆トイレがあるのでそこで着替えればいい。うむ、案ずるより産むが易し。 なにより豪傑ならば温泉付属の脱衣所を使う。
さて、入り口に「給湯パイプ調整中のため湯量・湯温とも制限中」という貼り紙があったのでちょっと気になったが、上から見ると湯船に満杯なんで大丈夫そうじゃないか。
中にはサーファー風の男性が一人。相澤仁美のようなダイナマイトボディの女性を期待していたので外から見て判らぬ程度に落胆しつつ声を掛けると
「だめっす。ぬるぬるですよぉ」
そういや湯気がほとんど出ていない。 入ってみると人肌熱よりちょっと上、くらいだろうか?確かにヌルイ。 ここに来るまでかなり日焼けしているのでこれはこれで微妙に気持ちいいのだが。
あとからきた地元のじいさんらしき人は湯船に手をつけるなりゴソゴソと奥のパイプをいじっていたが、噴出し口の湯温が変わらないのを確認すると「だめだい、こりゃぁ 風邪ひいちまわぁ」といって引き返してしまった。
サーファー風の兄ちゃんは上がるときに「噴出し口のところのほうがまだあったかいっスよ」と教えてくれたので、移動。たしかにやや温かい。 とはいえみはらしの湯や激熱の足湯にさっきまで浸かっていた身にはなんとも物足りない。 眺望は確かに素晴らしいのだけど。
森の中、しかも川沿いなので気温も日なたの道路より数度低く、あっという間に湯冷めしそう。さっきの公衆トイレの更衣室まで戻るのがツライのでここの脱衣所でさっさと体を拭き取ってしまった。
裏見ヶ滝温泉がちょっと消化不良なので、この先にある樫立向里温泉にも入っておくことにした。足湯も入れたら本日4つ目の温泉。 一応メインテーマの課題到達度としては十分合格点を出せるだろう。
樫立向里温泉は観光温泉としての印象が強い「みはらしの湯」「THE Boon」や地元の漁師の為の無料銭湯といった趣の「洞輪沢温泉」と比較すると、「観光客を含めて八丈島にいるみんなの為の大衆温泉」といった感じである。 介護が必要な障碍者、高齢者の為の個室風呂である「ふれあいの湯 だんらん」も併設されている人に優しい温泉施設なのだ。
気取りすぎず、かといって大雑把過ぎずゆったりのんびり。価格も300円と抑え目だ。 八丈の温泉は全部クリアというおじさんに聞くとビジュアル的に一番いいのはやはりみはらしの湯、一番来易いのはココ、一番「キク」のは洞輪沢温泉だという。
「あそこは無色透明だから見た目は効きそうにないけど、今時分(夕方4:30くらい)じっくり入れば夜布団に入ってもまだポッポしてるよう・・・」
と微妙に聞き取りにくい八丈訛りで教えてくれた。 これで次回攻める温泉が決まった。
たっぷり温まったところで〆は再び八丈牛乳。温泉と牛乳タンパクで筋肉の回復を完了し(そもそも殆ど消耗していない気もするが)、再び走り出す。
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八丈島旅行(その6)
食料の調達を済ませたらいよいよ藍ヶ江へと向かう。 釣りをしにいく訳でもないのになぜわざわざこんな辺鄙な漁港にムキになるのかといえば、ずばり椎名誠の影響なのだ。
怪しい探検隊シリーズの最高傑作との誉れ高い「あやしい探検隊 北へ」、姉妹作ともいえる「日本細末端真実紀行」その後の「怪しい探検隊 海で笑う」で椎名&木村がたびたび言及する藍ヶ江の美しさというやつが高校生時代からずーっと気になっていて、「いつかは藍ヶ江を訪れてみたいッ!」と切に考えていたのだ。
その後学業の都合で沖縄に行ってトロピカサンゴの楽園・真栄田岬の虜になってしまい、それ以降優先順位でずっと後方に位置していたのだが、一昨年沖縄のサンゴの壊滅状況を目にして>からは藍ヶ江への好奇心がぐぐっと復活してきていた。 で、そんなこんなで今年ようやく藍ヶ江訪問が実現したというわけ。 その前に伊豆七島+八丈島(*)を全島自転車で走破するという計画もあったなぁ。これでようやく一個目なわけだが。
総菜屋のオバチャンの教えに従い、T字路を藍ヶ江方面へ曲がってしばらく行くと「裏見ヶ滝散策遊歩道」が登場した。 とりあえず先にこっちを見ていくか、と自転車を停め遊歩道に入った。
ちなみにこの裏見ヶ滝というのは字面を見ないで音だけ聞くと
「うらみがたき」であり
で、先入観なく脳内変換すると
「恨み仇」「恨みが滝」
になり、思わず宜保愛子ワールド突入((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル、であるが、鬱蒼としたジャングルを歩いて行くとその恐るべき正体が明らかになる。
鬱蒼としたジャングル
当初あまりに鬱蒼としたジャングルの中だったため、ポットホールでのタイムロスが思い起こされ若干不安を覚えたが、前のほうから背広に革靴の二人組が歩いてきたため一安心。 これは革靴のままちょこっと行ってすぐ帰ってこれる距離に目当てのものがあることを意味している。足元は綺麗に整備されているし。
とはいえところどころ排水用の側溝のフタがないところがあるので、ぼーっとして足を踏み外さないよう油断は禁物。
10分足らずで裏見ヶ滝に到着。 見てみればわかるが、滝つぼがざっくりと抉れて、滝をぐるりと回るように歩道が通っており、水が落ちるところが裏側から見られるようになっている。 これが「裏見ヶ滝」の名の由来なのでした。 水量は少ないが飛沫のおかげで周囲はひんやり、マイナスイオンとフィトンチッドがたっぷり吸収できそうである。
裏側から見てみました
水が落ちるところはちょうど一人乗れるくらいの台状になっているので、真夏ならばそのまま水を浴びちゃうのもいいかもしれない。
なんとなく満足したので車道に戻り、藍ヶ江へと向かう。すぐそばに「裏見ヶ滝温泉」があるが、足湯に入るからこっちは後回し。いよいよ15年恋焦がれた(大袈裟)藍ヶ江へ・・・。
怪しい探検隊シリーズの最高傑作との誉れ高い「あやしい探検隊 北へ」、姉妹作ともいえる「日本細末端真実紀行」その後の「怪しい探検隊 海で笑う」で椎名&木村がたびたび言及する藍ヶ江の美しさというやつが高校生時代からずーっと気になっていて、「いつかは藍ヶ江を訪れてみたいッ!」と切に考えていたのだ。
その後学業の都合で沖縄に行ってトロピカサンゴの楽園・真栄田岬の虜になってしまい、それ以降優先順位でずっと後方に位置していたのだが、一昨年沖縄のサンゴの壊滅状況を目にして>からは藍ヶ江への好奇心がぐぐっと復活してきていた。 で、そんなこんなで今年ようやく藍ヶ江訪問が実現したというわけ。 その前に伊豆七島+八丈島(*)を全島自転車で走破するという計画もあったなぁ。これでようやく一個目なわけだが。
総菜屋のオバチャンの教えに従い、T字路を藍ヶ江方面へ曲がってしばらく行くと「裏見ヶ滝散策遊歩道」が登場した。 とりあえず先にこっちを見ていくか、と自転車を停め遊歩道に入った。
ちなみにこの裏見ヶ滝というのは字面を見ないで音だけ聞くと
「うらみがたき」であり
で、先入観なく脳内変換すると
「恨み仇」「恨みが滝」
になり、思わず宜保愛子ワールド突入((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル、であるが、鬱蒼としたジャングルを歩いて行くとその恐るべき正体が明らかになる。
鬱蒼としたジャングル
当初あまりに鬱蒼としたジャングルの中だったため、ポットホールでのタイムロスが思い起こされ若干不安を覚えたが、前のほうから背広に革靴の二人組が歩いてきたため一安心。 これは革靴のままちょこっと行ってすぐ帰ってこれる距離に目当てのものがあることを意味している。足元は綺麗に整備されているし。
とはいえところどころ排水用の側溝のフタがないところがあるので、ぼーっとして足を踏み外さないよう油断は禁物。
10分足らずで裏見ヶ滝に到着。 見てみればわかるが、滝つぼがざっくりと抉れて、滝をぐるりと回るように歩道が通っており、水が落ちるところが裏側から見られるようになっている。 これが「裏見ヶ滝」の名の由来なのでした。 水量は少ないが飛沫のおかげで周囲はひんやり、マイナスイオンとフィトンチッドがたっぷり吸収できそうである。
裏側から見てみました
水が落ちるところはちょうど一人乗れるくらいの台状になっているので、真夏ならばそのまま水を浴びちゃうのもいいかもしれない。
なんとなく満足したので車道に戻り、藍ヶ江へと向かう。すぐそばに「裏見ヶ滝温泉」があるが、足湯に入るからこっちは後回し。いよいよ15年恋焦がれた(大袈裟)藍ヶ江へ・・・。
八丈島旅行(その5)
末吉温泉の前に青い海に映える真っ白い燈台、という絵葉書的シチュエーションを求めて八丈島燈台へ向かう。 が、こういう時に限って空全体に薄い雲が張ってしまい、「青い海」が望めない状況になっていた。 仕方ないのでアリバイ的に一枚だけ撮影して元の道に戻る。
後で写真を確認したら、快晴で海の色が青くなっていたら間違いなくすばらしい光景が広がっていただろうということがわかった。本当は昨日が曇りで今日が晴れのはずなのに勿体無い。
惜しい。綺麗に晴れていれば
この後、ボトルの水が残り少なくなったので最寄の売店でコーラを購入。 飲み干してから「あ、風呂上りに飲んだほうがより美味しかったか?」と思い返すが、喉がカラカラの状態で長風呂というのも体に良くないし、大体気合を入れて温泉に入る前にはいつもたっぷり水を飲んでるからまあいいか。
さて末吉温泉みはらしの湯に到着し、500円を支払ったら早速突入。 ウィークデイの昼間ってことで中は閑散としている。 お湯は黄土色に濁ったナトリウム-塩化物強塩温泉で見た目はネットリしているのだが、入ってみると思いのほかさっぱりしている。
それより何より、一昨々日は会社に泊まりで風呂に入らず、一昨日は船でシャワーも浴びず、昨日は濡れタオルで体を拭っただけ(キャンプ場の水シャワーが冷たくて浴びるに浴びれなかった)、と悲惨な入浴事情だったので久しぶりのマトモな風呂が気持ちの良くないはずがない。 喉をカラカラにして冷たいビール、というのは誰しもやったことがあるだろうが、汗と垢を溜め込んだ後の温泉というのも痛快なものである。
内風呂
日によって変わるらしいのだが、この日は運のいいことに八丈島をかたどった露天風呂が男湯であった。当然内風呂はさっさと上がって露天風呂に移動する。 で、露天風呂に移動してわかったのだが、この末吉温泉の「みはらしの湯」たる理由はこの八丈島型露天風呂にこそあったのだ。
素晴らしすぎる眺望
湯船に腰掛けたままでも見える大海原と、洞輪沢の海岸線。砕ける白波。 景色だけで金を取れるぐらいの(ほかの温泉との比較で言えば実際に料金に入ってるのかもしれないけど、内地の温泉との比較で言えばタダに等しい)素晴らしさである。 景観もさることながらそよそよとそよぐ風と屋根のない開放感のせいで思わず全裸のまま仁王立ちしてしまいたくなる。んで、やった。
湯船を出て風呂の縁に立ち、軽く足を開いて手を腰に当ててふんぞり返る。 街中でやったら間違いなく通報されてしまう行為であるが、今はこれが許されるのだ。ああ、快感。 人が入ってきたので程々にして湯船に戻ったが、脱衣所に戻る際にふと後ろを振り返ったら、
後から来た人もまったく
同じ事やってんの(w
さて、風呂から上がり、なんか食うもんでもないかな腹も減ったし、とあたりを探ったのが、休憩室だけで食事を食べる設備はないようだ。とりあえず甘く濃厚な八丈牛乳(マジで美味しい)で少し腹を落ち着かせ、ツーリングを再開。
後で写真を確認したら、快晴で海の色が青くなっていたら間違いなくすばらしい光景が広がっていただろうということがわかった。本当は昨日が曇りで今日が晴れのはずなのに勿体無い。
惜しい。綺麗に晴れていれば
この後、ボトルの水が残り少なくなったので最寄の売店でコーラを購入。 飲み干してから「あ、風呂上りに飲んだほうがより美味しかったか?」と思い返すが、喉がカラカラの状態で長風呂というのも体に良くないし、大体気合を入れて温泉に入る前にはいつもたっぷり水を飲んでるからまあいいか。
さて末吉温泉みはらしの湯に到着し、500円を支払ったら早速突入。 ウィークデイの昼間ってことで中は閑散としている。 お湯は黄土色に濁ったナトリウム-塩化物強塩温泉で見た目はネットリしているのだが、入ってみると思いのほかさっぱりしている。
それより何より、一昨々日は会社に泊まりで風呂に入らず、一昨日は船でシャワーも浴びず、昨日は濡れタオルで体を拭っただけ(キャンプ場の水シャワーが冷たくて浴びるに浴びれなかった)、と悲惨な入浴事情だったので久しぶりのマトモな風呂が気持ちの良くないはずがない。 喉をカラカラにして冷たいビール、というのは誰しもやったことがあるだろうが、汗と垢を溜め込んだ後の温泉というのも痛快なものである。
内風呂
日によって変わるらしいのだが、この日は運のいいことに八丈島をかたどった露天風呂が男湯であった。当然内風呂はさっさと上がって露天風呂に移動する。 で、露天風呂に移動してわかったのだが、この末吉温泉の「みはらしの湯」たる理由はこの八丈島型露天風呂にこそあったのだ。
素晴らしすぎる眺望
湯船に腰掛けたままでも見える大海原と、洞輪沢の海岸線。砕ける白波。 景色だけで金を取れるぐらいの(ほかの温泉との比較で言えば実際に料金に入ってるのかもしれないけど、内地の温泉との比較で言えばタダに等しい)素晴らしさである。 景観もさることながらそよそよとそよぐ風と屋根のない開放感のせいで思わず全裸のまま仁王立ちしてしまいたくなる。んで、やった。
湯船を出て風呂の縁に立ち、軽く足を開いて手を腰に当ててふんぞり返る。 街中でやったら間違いなく通報されてしまう行為であるが、今はこれが許されるのだ。ああ、快感。 人が入ってきたので程々にして湯船に戻ったが、脱衣所に戻る際にふと後ろを振り返ったら、
後から来た人もまったく
同じ事やってんの(w
さて、風呂から上がり、なんか食うもんでもないかな腹も減ったし、とあたりを探ったのが、休憩室だけで食事を食べる設備はないようだ。とりあえず甘く濃厚な八丈牛乳(マジで美味しい)で少し腹を落ち着かせ、ツーリングを再開。
八丈島旅行(その4)
石垣島の米原キャンプ場でも波の音はしていたが、こんなに目を覚ますようなことは無かった。 やはり珊瑚礁で弱まり、砂浜で優しくくだける波の音と、黒潮パワーが直接テトラにぶち当たる音は質が違う。
おまけにどういうわけか、目の前に見える海側だけでなく、どういうわけか陸地のはずの方向からも波音が聞こえ、なんだか回り中から波音攻撃を受けているような錯覚に陥ってしまった。 鼻づまりで眠りが浅い事もあって何度も目が覚めながら、ようやく完全に寝入ったと思ったら、本当の恐ろしさは朝に待っていた。
眩しさで目を覚まし、「もう朝か・・・・」とテントのポケットを探りメガネと腕時計を取り出すと
5:30
高血圧のオヤジじゃあるまいし何でこんな時間に起きないといけないのだ、と思ってもこの眩しさでは目が覚めるのも仕方が無い。耳栓はともかくアイマスクまで持っていくというのは過保護な感じだし。
底土キャンプ場 設備は快適なんだけど朝日の直撃が・・・。
目が覚めてしまったのでテントから這い出す。で、このときようやく気づいたのだが、自分がテントを張ったのは朝日が一番よく当たる西側の端っこだったのだ。 慣れている人は朝日が遮られる一番海岸よりの東側の植樹沿いにテントを張っていた。
テントや周囲の芝生は雨が降ったかのようにびしょびしょ。 海からの湿った風で凄まじい量の結露が発生したらしい。 昨日さっとゆすいでフライシートの上に干した化繊のTシャツはさっきしぼったばっかりのように湿っている。
うーんだめだなこりゃと思いつつ、フライシートの結露をはたき落としてから干しなおし朝食の用意にかかった。 昨日買った食パンにスライスチーズを載せてギョニソーと一緒にかじるだけの簡単メニュー。それに一杯取りのドリップコーヒー(便利だねこれ!)。
メシを済ませてしばらく待っているとようやくフライシートの結露が飛んだようなので、Tシャツを近くの木の枝に引っ掛け、シュラフのチャックを全開にしてテントの上に干す。 これをやるのとやらないのでは次ぎの睡眠の快適さがまったく変わってくるのだ。
そしていらない荷物をパニアバックから全て取り出してテント内に入れ、海パンと洗面器具などだけを持ち今回の旅のハイライトである「南半分周遊&温泉ハシゴ」へと走り出した。
底土を離れてすぐ上り坂に差し掛かり、登竜(のぼりょう)峠まで上りっぱなしのワインディングロードとなる。 とりあえず助かるのはこの時間帯は日陰になっていて比較的涼しいこと。 そして風も爽やか。
直線の上りはそれほどではないが、グランツールの山岳ステージを髣髴とさせるこういうぐねぐねした九十九折りの上りはいかにもがんばって高度を稼いだような気がして結構好きなのである。 そしてふと振り返ってさっき自分がいた地点がはるか下に見えたりするともう堪んない、という感じである。
殆どの荷物をキャンプ場に置いてきたとはいえバッグ類はすべて着けっぱなしなのと、前輪の空気圧が低いままでタイヤの転がり抵抗が大きいため、普段の日帰りサイクリングのように軽快な走りとは言えないが、コンパクトドライブ(インナー34)とダイエットに成功して最悪期に対して10kgほどマシになった体重のおかげで押しが入る事なくじわじわと高度を稼ぐ。
そしてまず前半最大の難所、登龍峠をクリア。 さすがに八丈島のNo.1デートスポットなだけあっていい眺めである。
ここまでの登りでかなり水を飲んでしまったので(もともと普段からかなり水を飲むタイプなのだ。糖尿じゃないよ)ここの休憩所で補給しようとしたら
「雨水利用の水のため飲用不適」
の注意書きが。さすが離島である。
とりあえず先へ進むと、これまでの上りが報われるながーい下りのワインディングロードである。ただし前輪がヘナヘナなのでスピードを出すのは怖い。結局抑え気味にせざるを得なかった。
しばらくするとようやく人家が見えてきて末吉の町へと入る。
おまけにどういうわけか、目の前に見える海側だけでなく、どういうわけか陸地のはずの方向からも波音が聞こえ、なんだか回り中から波音攻撃を受けているような錯覚に陥ってしまった。 鼻づまりで眠りが浅い事もあって何度も目が覚めながら、ようやく完全に寝入ったと思ったら、本当の恐ろしさは朝に待っていた。
眩しさで目を覚まし、「もう朝か・・・・」とテントのポケットを探りメガネと腕時計を取り出すと
5:30
高血圧のオヤジじゃあるまいし何でこんな時間に起きないといけないのだ、と思ってもこの眩しさでは目が覚めるのも仕方が無い。耳栓はともかくアイマスクまで持っていくというのは過保護な感じだし。
底土キャンプ場 設備は快適なんだけど朝日の直撃が・・・。
目が覚めてしまったのでテントから這い出す。で、このときようやく気づいたのだが、自分がテントを張ったのは朝日が一番よく当たる西側の端っこだったのだ。 慣れている人は朝日が遮られる一番海岸よりの東側の植樹沿いにテントを張っていた。
テントや周囲の芝生は雨が降ったかのようにびしょびしょ。 海からの湿った風で凄まじい量の結露が発生したらしい。 昨日さっとゆすいでフライシートの上に干した化繊のTシャツはさっきしぼったばっかりのように湿っている。
うーんだめだなこりゃと思いつつ、フライシートの結露をはたき落としてから干しなおし朝食の用意にかかった。 昨日買った食パンにスライスチーズを載せてギョニソーと一緒にかじるだけの簡単メニュー。それに一杯取りのドリップコーヒー(便利だねこれ!)。
メシを済ませてしばらく待っているとようやくフライシートの結露が飛んだようなので、Tシャツを近くの木の枝に引っ掛け、シュラフのチャックを全開にしてテントの上に干す。 これをやるのとやらないのでは次ぎの睡眠の快適さがまったく変わってくるのだ。
そしていらない荷物をパニアバックから全て取り出してテント内に入れ、海パンと洗面器具などだけを持ち今回の旅のハイライトである「南半分周遊&温泉ハシゴ」へと走り出した。
底土を離れてすぐ上り坂に差し掛かり、登竜(のぼりょう)峠まで上りっぱなしのワインディングロードとなる。 とりあえず助かるのはこの時間帯は日陰になっていて比較的涼しいこと。 そして風も爽やか。
直線の上りはそれほどではないが、グランツールの山岳ステージを髣髴とさせるこういうぐねぐねした九十九折りの上りはいかにもがんばって高度を稼いだような気がして結構好きなのである。 そしてふと振り返ってさっき自分がいた地点がはるか下に見えたりするともう堪んない、という感じである。
殆どの荷物をキャンプ場に置いてきたとはいえバッグ類はすべて着けっぱなしなのと、前輪の空気圧が低いままでタイヤの転がり抵抗が大きいため、普段の日帰りサイクリングのように軽快な走りとは言えないが、コンパクトドライブ(インナー34)とダイエットに成功して最悪期に対して10kgほどマシになった体重のおかげで押しが入る事なくじわじわと高度を稼ぐ。
そしてまず前半最大の難所、登龍峠をクリア。 さすがに八丈島のNo.1デートスポットなだけあっていい眺めである。
ここまでの登りでかなり水を飲んでしまったので(もともと普段からかなり水を飲むタイプなのだ。糖尿じゃないよ)ここの休憩所で補給しようとしたら
「雨水利用の水のため飲用不適」
の注意書きが。さすが離島である。
とりあえず先へ進むと、これまでの上りが報われるながーい下りのワインディングロードである。ただし前輪がヘナヘナなのでスピードを出すのは怖い。結局抑え気味にせざるを得なかった。
しばらくするとようやく人家が見えてきて末吉の町へと入る。